井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2018.03.19.Mon | 創業

「確定申告書を作成して税額を計算する」と、場合によっては税理士への依頼も考える。~開業前に知っておきたい経理と消費税の基礎知識⑤

開業のための基礎知識を、次の順序で説明しています。

 個人事業を始める場合の各種届出と確定申告

2 事業の具体的な準備(資金調達・借入や助成金の活用など)

3 事業計画の作成

 

その中で、開業前に知っておきたい経理と消費税の知識を次のとおり紹介しています。

① 個人事業用の普通預金通帳で資金管理をする。

② 経理の必要性~将来の経営計画を立てるための重要な資料になります。

③ 経理の記帳方法~会計ソフト利用の検討をおすすめします。

④ 記帳から確定申告までの準備をざっくりとイメージしてください。

 「確定申告書を作成して税額を計算する」と、場合によっては税理士への依頼も考える

⑥ 消費税の課税事業者と免税事業者

⑦ 原則課税と簡易課税

⑧ 帳簿・証拠書類は整理して保存する。

 

今日は

「『確定申告書を作成して税額を計算する』と税理士への依頼も考える」

です。

 

確定申告の準備で、重要な作業を時系列でピックアップします。次のようなものです。

 

① 決算整理をする。

② 帳簿を締め切る(1事業年度に使った帳簿の数字を確定させる)

③ 決算書(損益計算書、貸借対照表)を作成する。

④ 「確定申告書を作成して税額を計算する」と税理士への依頼も考える。

所得税の確定申告書を提出期間は、2/16~3/15(遅れないよう注意してください)。

 

① 決算整理をする(主な決算整理は次のとおりです)

□ 費用のうち、事業とは無関係の部分(家事用)については費用から除く処理をする。

□ 年末に在庫を確認する(期首の在庫を仕入に振り替え、期末の在庫を仕入から除く)

□ 締め後の売上・仕入を忘れずに確認して、もれに注意する

□ 固定資産の減価償却費を計算して費用に計上する。

□ 年末までに確定している費用を未払い計上し、既に支払った次期の費用は当期の費用から除きます。

 

② 帳簿を締め切る(1事業年度の帳簿の数字を確定させる)

資産や負債、純資産などの残高を次期に繰り越します。

 

③ 決算書(損益計算書、貸借対照表)を作成する。

□ 損益計算書はこちらを参考

□ 貸借対照表はこちらを参考

 

④ 「確定申告書を作成」と税理士への依頼も考える

ⅰ 確定申告書の作成

決算書が完成しましたら、申告書には損益計算書の収入金額と所得金額を事業所得の欄に記入します。後は各種所得金額を差し引き、税額の計算をしていきます。

申告書の書き方は、「確定申告書の手引き」を参考にしますが、わからないことがあれば税務署の窓口等に照会すれば、回答してくれます。

 依頼の考え方

決算整理は、はじめは難しい部分が多いと思います。また税の制度も毎年のように改正されます。それらを含めて、事業主で新たな税制度の適否や、選択の有利・不利までの判断まではなかなか大変だと思います(制度の選択についての有利・不利の提案を、その立場から税務署がすることは難しいでしょう)。

まずは、経理処理、決算処理、申告処理などのうち、どの部分を事業主でできるのか?また事業主が経理を勉強され、その都度処理にあたって専門家からアドバイスを受けて、どこまで取り組むのかなど、さまざまな状況があります。作業の内容や予算を含めて気楽に質問できる税理士に相談されることをおすすめします。

経理処理から決算、申告を一括して依頼するという方法が簡単ですが、そうなると数字に疎遠になり、経理がブラックボックス化します。まずは、現況や将来像に応じて、適切な依頼業務の内容を検討されることをおすすめします。

 

「お金の動きを通して会社の状態を把握し、経営をコントロールする」には、経理をしっかりと処理して、会計数字をもとに意思決定することが大切です。

そのための道具が「経理」です。

 

開業の手続きや税金で気になる点があれば、お気軽にご相談ください。

 

Every day is a new day!

みなさん。今日も春の1日を元気にお過ごしください。

 

月曜日は「開業のための基礎知識」~初めて開業する方に、開業の方法や必要書類の準備を税理士からお伝えしています。

事業開始前に知っておきたい経理と消費税の基礎知識

・①「普通預金通帳で資金管理をする!」はこちら(2/19)

・②「経理の必要性!経理は将来性を計る指標です」はこちら(2/26)

・③「経理の記帳~会計ソフト利用の検討をおすすめします!」はこちら(3/5)

・④「記帳から確定申告までの準備をざっくりとイメージしてください」はこちら(3/12)

事業を始める場合の届出と手続き

・「開業の方法や必要書類の準備を税理士からお伝えします」はこちら(10/30)

・「社会保険の変更の手続きが必要になります」はこちら(11/6)

・「給与所得の源泉徴収票の保管を忘れずに」はこちら(11/13)

・「退職後の住民税の支払いを忘れずに」はこちら(11/20)

・「事業主としてリスクに備える“小規模企業共済”がおすすめです」はこちら(11/27)

・「商売の看板『屋号(社名)』をつける」はこちら(12/4)

・「事業の各種届出から確定申告まで」はこちら(12/11)

・「青色申告はどうすればよい?届出は税務署からスタートします」はこちら(12/18)

 ・「青色事業専従者給与に関する届出書を忘れずに提出しましょう」はこちら(12/25)

 ・「給与支払事務所等の開設届出書を忘れずに提出しましょう」はこちら(01/01)

・「『減価償却資産の償却方法の届出書』を提出することができます」はこちら(1/8)

・「消費税!個人事業者は、事業開始年は免税事業者になります」はこちら(1/15)

・「手続きをすれば、事業の開始年に消費税の還付を受けることができます」はこちら(1/22)

・「労働基準監督署への届出~労働基準監督署で労災手続きをします」はこちら(1/29)

・「ハローワークへの届出」はこちら(2/5)

・「日本年金機構への届出~個人事業でも基準を満たせば加入します」はこちら(2/12)

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に、税理士からお伝えします」

・火・木曜日は「介護事業の基礎知識バージョンアップ゚編」

・水曜日は「事業承継・税理士の視点」

・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日は「贈与税で誤りやすい事例」

 

 

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