新しい公益信託制度は「資産運用以外で収入を得ることはできるのか?」について ~ 公益信託[92]

公益信託の記事を掲載します。
収益事業を行うことはできません。しかし資産運用以外でも「公益事務の実施に伴う収益」や「寄附金」を得ることは可能です
を紹介します。
1 公益事務の実施に伴う対価収入について
実施する事務自体が「公益事務」に該当する場合、その事務から対価(収益)を得ることができます。
たとえば、子ども食堂での食事提供の対価、美術館の入館料、物品の販売などが想定されます。
ただし、ルールとして、相応の収益が生じることが想定される事務を公益事務として行う場合は、認可申請書にその旨を記載し、その事務を行う必要性や公益性の意義を説明しなければなりません。
また、その規模や内容が目的達成のために必要な範囲を超えないことが求められます。
2 寄附金(追加信託)や補助金について
資産の運用益以外にも、外部からの資金調達による収入が認められています。委託者からの追加信託や、第三者からの寄附金を受け入れることができます。
一方、国や地方公共団体からの補助金等の交付を受けることも、事業計画書等で確認できることを条件に認められています。
<参照>
ガイドラインP27
「事務を受託(請負を含む。)により行う場合は、委託元との受託内容が事業計画書(事後的には信託概況報告)において確認できることが必要である。補助金等が交付されている場合(補助金等の申請を予定している場合を含む。)は、原則として、事業計画書により確認できることが必要である。」
3 収益事業との区別
公益信託制度において最も重要な点は、「公益事務を行うことのみを目的とする」必要があることです。
収益事業の禁止
公益法人制度とは異なり、公益事務以外の事務(収益事業等)を目的とすることは認められていません。
財務規律
得られた収入は、適切に公益事務の費用に充てられなければなりません。原則として5年間で収支の均衡を図ることが求められる「中期的収支均衡」などの財務規律が適用されます。したがって、特定の公益目的に直結する活動(公益事務)の枠内であれば、資産運用以外から収入を得ることは制度上認められています。
(出所:内閣府公益法人行政担当室HP「新しい公益信託制度について令和8年1月14日時点版」、「公益信託認可等ガイドライン令和7年12月版」)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター・F.ドラッカー)
啓蟄の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
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