日経ヘルスケア5月号の中で次のような記事があります。通所介護事業所が定員超過減算をせず不正請求。

2017年4月30日付、鳥取市の通所介護事業所A社が指定取消処分を受けた。利用者90人に定員超過減算を行わなかったり、要件を満たさないのに109人に個別機能訓練加算、54人に運動器機能向上加算を算定した。書類の偽造や虚偽報告もあった。不正請求額は約2568万円。

こうした場合、当然、事業者は不正請求額を返還する必要があります

事業者に対する返還措置として、不正に請求し、受領していた居宅介護サービス費を市に返還する必要があります。

記事では明らかになっていませんが、次のようなことも考えられます

「返還する金額に100分の40を乗じて得た額を支払う」ことになるかもしれません。

この場合ですと、2568万円×40%=1027万円

根拠規定は、介護保険法第22条の第3項(不正利得の徴収等)です。

次のように定めています。

「市町村は、(省略)指定居宅サービス事業者等が、偽りその他不正の行為により(省略)支払を受けたときは、(省略)その支払った額につき返還させるべき額徴収するほか、その返還させるべき額に百分の四十を乗じて得た額を徴収することができる。」

不正請求などを行った場合には、経済的な措置(返還額+40%)を受けることになります。次に指定取消という行政処分があります。

介護保険法の指定取消理由は

たとえば、介護給付費の不正請求、帳簿書類提出命令拒否や虚偽報告、設備・運営基準の違反などあった場合は、指定の取消しなどの事由になります。

行政処分の根拠規定は介護保険法にあります。

たとえば、指定居宅サービス事業者に対するものでしたら次のものです。

「都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定居宅サービス事業者に係る第四十一条第一項本文の指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力を停止することができる。」

指定取消の理由は、それぞれ一号から十三号までに定められています。

指定取消処分ということは、その事業を行うことができなくなるということです。

法人税法などでは事実を隠蔽または仮装した場合に、重加算税の賦課決定という経済的措置があります。しかし、介護保険法が定める指定取消処分のような、事業者がその行っている事業ができなくなるという行政処分まではありません。

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