介護保険法を含め老人福祉法等など31本を束ねた改正案が可決、6月2日に公布されました。6月12日のブログ記事でお伝えしました〝財政的インセンティブの導入〟の記事を続けて書きます。

 

改正のポイントは、「ⅰ地域包括ケアシステムの深化・推進」、「ⅱ介護保険制度の持続可能性の確保」です。

「ⅰ地域包括ケアシステムの深化・推進」の中で、「自立支援・重度化防止に向けた保険者機能の強化」が重要です。その仕組みが〝財政的インセンティブの導入〟です。

 

財政的インセンティブの導入とは

ひとことで言うと、「『できる市町村・都道府県』」に交付金、アウトカム評価を自治体に導入」です。 (※この部分は日経ヘルスケア4月号から)

 

その背景には重度化防止のモデルとなっている自治体があります。

その自治体は、和光市と大分県だそうです。その取組を横展開するということです。

要介護認定率の状況の推移

2011年   2015年

和光市   9.6%  ⇒  9.3% ↓

大分県   19.6%   ⇒   18.6% ↓

全 国   17.3%   ⇒   18.0% ↑

 

和光市は、2015年の要介護認定率は9.3%と全国平均の18.0%と比較して約半分。第6期(2015~2017年度)の介護保険料は4,228円と全国平均の5,514円と比べて、約1/4程度低い。

 

例えば、埼玉県和光市の自立支援の取り組みは、次のとおり。

「介護予防施策の支援メニューは、すべて委託して実施。これは、和光市が長期的な取り組みとして介護サービス事業者に対し、保険給付だけではなく地域支援事業の視野に入れて介護サービスからの卒業を目指す考え方を浸透させるため」だそうです。

(この部分は「医業経営情報ルポート2017年5月号」から)

掲載はしませんが、和光市における地域支援事業の一次予防事業や二次予防事業におけるメニューの豊富さとその内容のユニークさに圧倒されます。

 

和光市の自立支援の取り組みの考え方は、次のとおり。

①介護保険に携わる職員(保険者、介護支援専門員、介護サービス事業者)の徹底した「自立支援の理念と視点」への意識改革

②サービス利用者と家族に対する自立の合意形成⇒自立志向の姿勢づくり、丁寧なインテーク

など

この事例を知るまでは、和光市についてはまったく知識がありませんでした。

埼玉県にある人口約8万人の市です。1986年~2010年まで地方交付税不交付団体で、2011年から地方交付税交付団体になっています。高齢者福祉を運営の第一の理念とされているようです。

和光市の政策公約

「健康づくり日本一、高齢者福祉の充実でさらなる安心を~年齢を重ねても市民一人ひとりが自分らしく、健康に生きるための施策を推進します~」

 

火曜日、木曜日は地域の介護保険計画や地域医療構想を中心にした介護記事を掲載する予定でしたが、しばらくは介護保険法の改正内容について記事にしたいと思っています。

 

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