金曜日は、相続税や贈与税についてわかりやすく紹介しています。

 

遺言書作成の大切さと、遺言書どおりに相続されないケースがある場合などを紹介してきました。

実際に相続税の申告期限である相続開始から10月以内に遺産分割の話し合いがまとまらない場合はどうなってしまうのでしょうか?

 

1 相続税には申告期限があります。

相続税の申告・納付期限 → 相続開始から10月以内

家庭裁判所で調停等を進めている場合でも、その期限内に法定相続分を通り相続したものとして相続税を計算して、申告・納税する必要があります。

 

2 相続開始から10月以内に相続税の申告しなければ、不利益がでてきます。

① 無申告であれば原則5%(20%の場合も)のペナルティの無申告加算税が課税されます

② 申告しても、納付がなければ原則9%の延滞税が課税されます。

③ 「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の減額特例」の適用を受けるには、相続税がゼロになる場合でも相続税の申告書の提出が必要になります。

 

3 「分割協議の不調」申告期限までにまとまらないと次のような不利益がでてきます.

分割協議が申告期限までにまとまらない場合は、次の税額軽減特例が原則として認められない不利益が出てきます。

① 配偶者の税額軽減の特例が適用されません。 →特例が受けられないと相続税負担が増えます。

② 小規模宅地等の減額特例が適用されません。 →50%または80%の宅地の評価額の軽減措置が受けられないと相続税負担がかなり増えます。

③ 相続税の取得費加算に影響が出ます。→ 相続した財産を相続開始から3年10カ月以内に売却する場合の特例措置が使えなくなる可能性が出てきます。

④ 原則として物納が認められません。

 

4 しかし、申告期限後3年以内に分割協議があったときは、上記の①と②の特例が適用されます。

遺産未分割の状態でいったん期限内に相続税の申告・納付をし、その後話し合いを再開し協議がまとまれば、今度は申告期限から3年以内に、あらためて申告をし直すことになります。

そうすることにより、税額軽減特例である①「配偶者の税額軽減特例」や②「小規模宅地等の減額特例」が受けられることになり、多く場合、納めた税金が戻ってきます。

 

 未分割であることにやむ得ない事情がある場合

相続税の申告期限から3年以内に遺産分割を行うことが①「配偶者の税額軽減特例」や②「小規模宅地等の減額特例」の適用要件ですが、やむ得ない事情があるときは、国の承認を得て、3年という分割制限期間を伸張することができます。

 

 

こうした中で、税務リスクが顕在化しているケースは、次のような事例だと思っています。

「分割協議がまとまって、配偶者の税額軽減特例や小規模宅地等の減額特例が適用されたことで相続税がゼロになった場合でも申告は行わなければなりません。相続人が机上で計算し、自分は申告については関係ないと考えて安易に無申告を選んでしまう」ケースです。

 

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