平成30年度介護報酬改定にともなう、訪問介護サービスの論点を取りあげています。前回の論点は、「身体介護と生活援助の報酬の見直し」でした。

 

今回の論点は「生活援助中心型の担い手の拡大(基準の緩和)」です。

これは、介護福祉士等は身体介護を中心に担い、現行の生活援助中心型は人員基準を緩和し、担い手を増やしていこうという対応案です。

 

対応案の具体的な内容は次のとおりです。

① 新たな人材の確保の必要性

訪問介護事業所における更なる人材確保の必要性を踏まえ、介護福祉士等は身体介護を中心に担うこととし、生活援助中心型については、人材の裾野を広げ担い手を確保しつつ、質を確保するため、現在の訪問介護員の要件である130時間以上の研修は求めないが、生活援助中心型のサービスに必要な知識等に対応した研修を修了した者が担うこととする。

② 新たな人材に対する生活援助型中心の研修の創設

このため、新たに生活援助中心型のサービスに従事する者に必要な知識等に対応した研修課程を創設することとする。

③ 認知症の知識の習得が必要

その際、研修のカリキュラムについては、初任者研修のカリキュラムも参考に、観察の視点や認知症高齢者に関する知識の習得を重点とする。

④ 新研修の終了者も常勤換算2.5以上の配置に含める

また、訪問介護事業者ごとに訪問介護員等を常勤換算方法で2.5以上置くこととされているが、上記の新しい研修修了者もこれに含めることとする。

⑤ 報酬は同一

この場合、生活援助中心型サービスは介護福祉士等が提供する場合と新研修修了者が提供する場合とが生じるが、両者の報酬は同様とする。

 

(出所:平成29年11月1日「第149回介護給付費分科会」資料1)

 

この見直しを踏まえると、「生活援助中心型報酬は新研修の終了者という緩和した人員基準に見合った水準になり、引き下げられる公算が大きい。介護福祉士などが生活援助中心型サービスを提供した場合も同一の報酬にすると厚労省は提案している(日経ヘルスケア12月号)」という状況です。

 

平成30年度政府予算案の大臣折衝が18日に終わり、介護報酬0.54%のプラス改定とされています。今後、その数字の中身を精査する必要があります。

 

12/5から介護報酬改定の動向を紹介しています。改定に伴う介護サービス内容が、どのようなものになるのか知っておくことは重要だと思います。

 

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