水曜日は、「同族会社とその役員との取引」について税務上の問題点となるケースを取りあげて紹介しています。15回目です。

 

前回は、社長が会社から低い価額で土地を購入するケースを考えました。

今回は、買主:社長、売主:会社は同じですが、「高い価額」で売買されたケースを検討します。

念のため、その際に売買価額が適正な価額の時価だと特に問題が発生することはありません。時価の考え方についてはこちら

 

会社が土地を時価より高い価額で売ると、次のような税金の問題が発生します。

ざっくり、結論は次のとおり。

この場合には、土地の売却益は実際の売買価格ではなく、時価で売買されたものとして取扱います。売買価格と時価との差額は受贈益として考えます。

 

土地を売却した会社の税金は、次のように考えます。

次の事例で考えます

土地 簿価:1,000万円 時価:1,000万円 売買価格:10,000万円

売主:会社、買主:社長

 

土地は時価で売却したものとみなされます。

したがって、あくまで売却益は発生しません0円(時価1,000万円-簿価1,000万円)になります。

売買価額10,000万円と土地の時価1,000万円との差額(9,000万円)は、会社に対する受贈益になります。売却益ではありません。

また、株価をつうじて贈与税の問題が発生する場合があります。

 

<参考> 会社の仕訳を示すと次のようになります。

現金預金  1,000万円 / 土   地     1,000万円

現金預金  9,000万円 / 受 贈 益     9,000万円

               

土地を買った社長の税金は

1,000万円の土地を10,000万円で購入した社長は、税金の問題は発生しません。ただし、土地の取得価額はあくまでも1,000万円です。

残りの9,000万円は、社長が会社にあげたものとして取り扱います。社長に税金がかかってくることはありません。

下図を参考にしてください。

 

事例はかなり極端なケースですが、社と役員の取引には、思わぬところで税務上のリスクが発生します。ご注意をお願いします。

気になるケースがある場合は、お気軽にご相談ください(初回無料です)。

 

次回1/24(水)は「会社が社長から土地を借りる」ケースを取りあげます。引き続き、社長と会社の税金を考えます。

 

 

水曜日は、「同族会社とその役員の手引き」を紹介しています。

次のような事例を、解説しています。あてはまる事例を参考にしてくださいね。

同族関係者の土地売買の税務ルール

・「会社が社長から土地を買う。その時の時価をどう算定するか」はこちら(12/13)

・「会社が社長から土地を買う。社長と会社の税金はどうなりますか?」はこちら(12/20)

・「会社が、社長から低額で土地を買うと税金の問題が発生します」はこちら(12/27)

・「会社が、社長から高額で土地を買うと税金の問題が発生します」はこちら(1/3)

・「社長が、会社から低い価額で土地を買うと、税金の問題が発生します」はこちら(1/10)

 

同族関係者間の建物貸借の税務ルール

・「会社が社長から建物を借りる」はこちら(10/11)

・「会社が社長から建物を借りる、社長の税金」はこちら(10/18)

・「社長が会社から建物を借りる、家賃のルール」はこちら(10/25)

・「社長が会社から建物を借りる、低額家賃の場合」はこちら(11/1)

 

同族関係者間の金銭貸借の税務ルール

・「会社が社長からお金を借りる」はこちら(11/8)

・「会社が社長からお金を借りる、高金利の場合」はこちら(11/15)

・「会社が社長からお金を借りる、無利息の場合」はこちら(11/22)

・「社長が会社からお金を借りる」はこちら(11/29)

・「社長が会社からお金を借りる、無利息の場合」はこちら(12/6)

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に税理士からお伝えします」

・火・木曜日は「介護事業の基礎知識バージョンアップ゚編」

・水曜日は「同族会社とその役員の手引き」

・金曜日は「相続税をわかりやすく!」

・土曜日は「会計の勉強を始めた起業者の方に“会計超理解ハンドブック”」

・日曜日は「住宅取得等資金の贈与の非課税」の誤りやすい事例

 

 

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ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。