土曜日は、起業者にとって必要な“会計”を紹介しています。

決算書はどう読むか?

今回は

「利益(内部留保)の増加とは、自力で資金調達していることと同じです」を紹介します。

 

前回は貸借対照表の前期・当期の2期分をならべて、くらべることによって、現金預金の増減に注目して、その原因にアプローチする方法を紹介しました。

今回は、2期分の貸借対照表の「純資産」の増減は、何を意味しているかを考えていきます。

まず、上図をみてください。2期分(前期・当期)貸借対照表の利益剰余金が10百万円増加しています。

この10百万円はどこから生まれたのか?下図の損益計算書(P/L)を見てください。

 

 

実は、前期P/Lで計上した当期純利益10百万円が、前期利益剰余金30百万円に加算され、当期の利益剰余金40百万円になっています。

① 前期の利益剰余金(B/S)  30百万円

② 当期純利益(P/L)    +) 10百万円

③ 当期の利益剰余金(B/S)  40百万円

 

① 30百万円 + ② 10百万円 = ③ 40百万円です。

当期の純利益が利益剰余金にため込まれて、貸借対照表の純資産が増加しています。つまり、P/Lの当期純利益とB/Sの利益剰余金はつながっています。

 

これは何を意味するのでしょうか?

損益計算書で利益を計上して、利益剰余金が増加することは、自己資本を増やすことになります。

利益剰余金は、返済する必要がない資本(自己資本)です。返済する必要がない資本(自己資本)を増やすことは、自力で資金調達をしていることになります。

 

一方、例えば銀行から資金調達をしてお金を増やす借入金は、他人資本です。これは返す必要があるお金です。

事例のように、利益剰余金が10百万円増えるということは、資金調達の面から言えば、借入金(他人資本)とは違って、返済する必要がない自己資本10百万円が増えるということになります。

 

利益剰余金は、株主が出資したものではなく、会社が自らの事業活動で稼ぎ出したお金です。利益剰余金の増加は、会社が稼ぎ出したお金を社内に留保しておくことを意味します。よく「内部留保」と呼ばれます。

 

また、利益を稼ぐことは内部留保の増加につながり、自力で資金調達をしていることとなります。

「利益=自力の資金調達」ということです。

 

会計で気になる点や疑問点があれば、お気軽にご相談ください。初回無料です。

みなさん、今日も冬の1日を元気におすごしください!

 

起業者には、「お金の動きを通して会社の状態を把握し、経営をコントロールする」ことは必須です。そのためには、利益や売上高など会社の成績をあらわす“会計”と、お金をどのように使うかを判断するための物差しである“ファイナンス”の要点を、ざっくりと押さえておく必要があります。

土曜日は、会計の勉強を始めた起業者の方に“会計超理解ハンドブック”として会計をわかりやすく解説しています。気楽にお読みください。

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 ・「減価償却費って何ですか?」はこちら(12/23)

 ・「利益は出ているけれど、黒字倒産はなぜ起こる」はこちら(12/30)

・「決算書はどう読むか?貸借対照表のチェックポイント『純資産』」はこちら(1/6)

・「貸借対照表のチェックポイント『固定資産と純資産』」はこちら(1/13)

・「C/F計算書のチェックポイントは『営業キャッシュフロー』」はこちら(1/20)

・「貸借対照表は2期分ならべて、比べる」はこちら(1/27)

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