土曜日は、起業者にとって必要な“会計”を紹介しています。

今回は

「月次試算表から資金繰りを把握する方法!」を紹介します。

 

中小企業の場合、月次の決算をしなくても、月次試算表が月次決算の代わりになります。

月次試算表を確認することで、次のことを把握することができ、今後とるべき対策に取り組むことができます。

① 資金繰りの状況はどうか?

② 売上が伸びているか?落ちているか?

③ 赤字なのか?黒字なのか?

一方、試算表を作成していない会社は、ドンブリ経営になります。定期的に会計数字を月次試算表により、事業経営をチェックし、モニタリングする必要があります。

そのために試算表を作成し、活用することが重要になります。

 

前回、月次試算表から「①現金・預金の残高をチェック」することを紹介しました。

続いて、次のように現金・預金以外の残高をチェックします。

 

② 利益剰余金をチェックします

試算表では前月末の利益剰余金に、当月の純利益を加算した金額が当月の利益剰余金の残高になります。

下図でいえば、利益剰余金が823,886円増えています。これは、損益計算書の利益で同額の823,886円を稼いだという意味です。

しかし、今月は、利益が出ているにもかかわらず、現金・預金は減少しています。

そういう視点から試算表をみます。

 

③ 次に資産科目をチェックします。

現金・預金以外の資産の科目は次のルールで考えていきます(現金・預金の増減と逆の動きをすると覚えてください)。

□ 資産の増加 → お金をつかった(現金・預金の減少)

□ 資産の減少 → お金をあつめた(現金・預金の増加)

 

例えば、売掛金の減少は現金・預金の増加になります。(売掛金を現金で回収したと考えます)逆に、売掛金の増加は、お金を使った(現金を回収していたら現金が増えますが、その反対なので)と考えます。したがって、売掛金の増加は現金のマイナスになります。

資産科目は、売掛金や貸付金、固定資産などがあります。これらの資産は、売掛金と同じルールです。

 

④ 次に負債科目をチェックします。

負債の科目は次のルールで考えていきます。

□ 負債の増加 → お金をあつめた(現金・預金の増加)

□ 負債の減少 → お金をつかった(現金・預金の減少)

 

例えば、下図の買掛金の残高をごらんください。買掛金の前月残高4,000,000円が当月残高1,740,000円になり、2,260,000円が減少しています。

負債の減少です。買掛金が減っているということは、その分だけ現金・預金で借金を返したということです。負債の減少は現金・預金の減少と考えてください。

資金繰りの改善ポイントは、P/Lではなく試算表の資産・負債の増減のチェックから

貸借対照表の勘定科目の増減(借方と貸方の差額)は、あつめたお金とつかったお金に区分することができます。

今回の月次試算表では、当月は「集めたお金 < 使ったお金」だったので、現金・預金が減少したということです。

現金・預金の増減の原因を、他の資産や負債の増減から読み取ることにより、資金繰りの改善のポイントをみつけることができます。

 

会計で気になる点や疑問点があれば、お気軽にご相談ください。初回無料です。

 

みなさん!今日も冬の1日を元気におすごしください。

 

起業者には、「お金の動きを通して会社の状態を把握し、経営をコントロールする」ことは必須です。そのためには、利益や売上高など会社の成績をあらわす“会計”と、お金をどのように使うかを判断するための物差しである“ファイナンス”の要点を、ざっくりと押さえておく必要があります。

土曜日は、会計の勉強を始めた起業者の方に“会計超理解ハンドブック”として会計をわかりやすく解説しています。気楽にお読みください。

・「会計の勉強を始めたが…」はこちら(10/28)

・「財務三表とは?」はこちら(11/4)

・「損益計算書は5つの“利益”だけ覚えてください」はこちら(11/11)

・「損益計算書は前期と比較する」はこちら(11/18)

・「貸借対照表は三つの箱で理解する!」はこちら(11/25)

・「貸借対照表は五つの箱で考える」はこちら(12/2)

・「貸借対照表で現金を増やす方法がわかる」はこちら(12/9)

・「キャッシュフロー計算書は資金繰り表です」はこちら(12/16)

 ・「減価償却費って何ですか?」はこちら(12/23)

 ・「利益は出ているけれど、黒字倒産はなぜ起こる」はこちら(12/30)

・「決算書はどう読むか?貸借対照表のチェックポイント『純資産』」はこちら(1/6)

・「貸借対照表のチェックポイント『固定資産と純資産』」はこちら(1/13)

・「C/F計算書のチェックポイントは『営業キャッシュフロー』」はこちら(1/20)

・「貸借対照表は2期分ならべて、比べる」はこちら(1/27)

・「利益の増加とは、自力で資金調達していることと同じです」はこちら(2/3)

・「毎月、試算表を作成して活用する!」はこちら(2/10)

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に、税理士からお伝えします」

・火・木曜日は「介護事業の基礎知識バージョンアップ゚編」

・水曜日は「同族会社とその役員の手引き」

・金曜日は「相続税についてわかりやすく」

・土曜日は「会計の勉強を始めた起業者の方に“会計超理解ハンドブック”」

・日曜日の「住宅取得等資金の贈与の非課税の誤りやすい事例」