税法では、日常の感覚では理解しづらい取扱いがおこります。

たとえば

 

母親の相続財産の遺産分割において

長男がすべての財産を相続するかわりに、長男が従来から所有していた土地を代償財産として、他の相続人(次男)に引き渡した場合

 

長男に

“譲渡所得の所得税の課税関係”が発生します

 

つまり、長男が土地を引き渡した際に、その土地を時価により譲渡したことなり、土地の売却益は譲渡所得の課税対象となります。

 

代償分割とは

 

相続財産のうち、現物を共同相続人の1人または数人に与えて、その現物を取得した者に他の相続人に対する債務を負担させて遺産の分割をおこなうものです。

 

事例のような

代償分割により負担した債務の履行として、資産の移転が行われた場合には

 

その資産の移転の時に、その資産の時価相当額の収入の実現したことになります。

すなわち、このケースでは譲渡所得の課税が行われることになります。

 

所得税では代償分割により負担した債務の履行としての資産の譲渡は

 

その履行により消滅する債務の額に相当する経済的利益を対価とする有償譲渡に、該当すると考えます。

 

 

<参考>

所得税法 

第36条  収入金額

その年分の各種所得の金額の計算上収入金額とすべき金額又は総収入金額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、その年において収入すべき金額(金銭以外の物又は権利その他経済的な利益をもつて収入する場合には、その金銭以外の物又は権利その他経済的な利益の価額)とする。

 

2 前項の金銭以外の物又は権利その他経済的な利益の価額は、当該物若しくは権利を取得し、又は当該利益を享受する時における価額とする。

 

 

所得税基本通達

33-1の5  代償分割による資産の移転

遺産の代償分割(現物による遺産の分割に代え共同相続人の一人又は数人に他の共同相続人に対する債務を負担させる方法により行う遺産の分割をいう。以下同じ。)により負担した債務が資産の移転を要するものである場合において、その履行として当該資産の移転があったときは、その履行をした者は、その履行をした時においてその時の価額により当該資産を譲渡したこととなる。

 

 

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