井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2025.12.16.Tue | 税金(個人)

住宅取得の際の贈与税の特例(非課税)について知りたい? ~ 個人の税金




個人の税金の記事を掲載します。






父母や祖父母から住宅取得のための資金の贈与を受けた場合、①住宅取得等資金の非課税と②相続時精算課税選択の特例の適用を受けることができます。①と②は重複して適用を受けることができます






を紹介します。

先日、お客様から「住宅資金の贈与税の非課税」について照会がありました。




親や祖父母からの住宅資金の贈与の非課税とは、次のとおりです




令和6年1月1日から令和8年12月31日までの間に、父母や祖父母など直系尊属から住宅用の家屋の新築若しくは取得または増改築等のための金銭の贈与を受けた場合において、一定の要件を満たすときは、贈与を受けた方ごとに500万円(省エネ等住宅の場合は1,000万円。)まで贈与税が非課税となります。




非課税限度額




受贈者ごとの非課税限度額は、新築等をする住宅用の家屋の種類に応じた金額となります。




対象となる人とは




A:息子などの受贈者は贈与を受けた年の1月1日において18歳以上で、その年の所得税に係る合計所得金額が2,000万円以下(新築等をする住宅用の家屋の床面積が40㎡以上50㎡未満の場合は1,000万円以下)であること


B:贈与を受けた時に贈与者の子や孫などの直系卑属であること


C:贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その金銭の全部を〈特例の対象となる贈与の要件〉を満たす住宅(その敷地の用に供される土地等を含みます。)の新築若しくは取得の対価または増改築等の費用に充てること


D:贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅に居住しているか、または同日以後遅滞なく居住することが確実であると見込まれること




特例の対象となる贈与のルール




A:住宅の新築の対価に充てるために受ける金銭の贈与


B:建売住宅または昭和57年1月1日以後に建築された中古住宅若しくは地震に対する安全性に係る一定の基準に適合する中古住宅の取得の対価に充てるために受ける金銭の贈与


C:居住の用に供している住宅の増改築(一定の修繕または模様替に該当するものに限ります。)の費用(100万円以上であるものに限ります。)に充てるために受ける金銭の贈与




手続きは次のとおりです




贈与税の申告期間内(翌年3月15日まで)に、贈与税の申告書に「住宅取得等資金の非課税」の適用を受ける旨を記載します。


受贈者の戸籍の謄本、登記事項証明書などの一定の書類を贈与税の申告書に添付して税務署へ提出します。




相続時精算課税選択の特例




平成15年1月1日から令和8年12月31日までの間に住宅用の家屋の新築等のための金銭の贈与を受けた場合には




次の要件などを満たせば、贈与者(父母や祖父母など)が60歳未満であっても相続時精算課税を選択することができます。


この特例と併せて「住宅借入金等特別控除」を適用した場合には、住宅の取得等の対価の額から、この贈与の特例の適用を受けた金額を控除した金額に基づき控除額を計算する必要があります。


相続時精算課税選択を選択する場合のルール




A:受贈者は贈与を受けた年の1月1日において18歳以上で、かつ、贈与者の直系卑属(子や孫など)である推定相続人または孫


B:贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その金銭の全部を〈特例の対象となる贈与の要件〉を満たす住宅(その敷地の用に供される土地等を含みます。)の新築若しくは取得の対価または増改築等の費用に充てること


C:贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅に居住しているか、または同日以後遅滞なく居住することが確実であると見込まれること




特例の対象となる贈与の要件




「住宅取得等資金の非課税」の「特例の対象となる贈与のルール」のA、B、Cに該当する必要があります。




手続きは次のとおりです




贈与税の申告期間内に、贈与税の申告書に「相続時精算課税の選択の特例」の適用を受ける旨を記載します。


「相続時精算課税選択届出書」、登記事項証明書などの一定の書類を贈与税の申告書に添付して所轄税務署へ提出します。






「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。

(ピーター・F.ドラッカー)

大雪の1日、元気にお過ごしくださいね。







[編集後記]



消費税の記事はお休みしました。




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