非常勤医師などに支払う給与等の源泉徴収の税額表の種類と使い方 ~ 法人節税策の基礎知識[130]

源泉所得税の記事を掲載します。
給与等を支払うときに源泉徴収をする際の「給与所得の源泉徴収税額表(月額表および日額表)」の使用ルールについて
を紹介します。
給与等を支払うときに源泉徴収をする所得税の額は、「給与所得の源泉徴収税額表(月額表および日額表)」を使って求めます。
この税額表は、「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出の有無および給与等の支給方法に応じ、次のように使用します。
A:「月額表」を使う場合
「月額表」を使うのは、次のような給与を支払う場合です。
(1)月ごとに支払うもの
(2)半月ごと、10日(旬)ごとに支払うもの
(3)月の整数倍の期間ごとに支払うもの
また、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与については「甲欄」を、その他の人に支払う給与については「乙欄」を使って税額を求めます。
B:「日額表」を使う場合
「日額表」を使うのは、次のような給与を支払う場合です。
(1)毎日支払うもの
(2)週ごとに支払うもの
(3)日割で支払うもの
※(1)~(3)は日雇賃金を除きます。
(4)日雇賃金
上記の(1)から(3)に掲げる給与のうち、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与については「甲欄」を、その他の人に支払う給与については「乙欄」を、(4)の日雇賃金については「丙欄」を使って税額を求めます。
日雇賃金とは
日々雇い入れられる人の労働した日または時間によって算定される給与等で、労働した日ごとに支払を受ける(その労働した日以外の日において支払われるものも含みます。)ものをいいます。
ただし、1か所の勤務先から継続して2か月を超えて給与等が支払われた場合には、その2か月を超える部分の期間について支払われるものは含まれません。
なお、パートやアルバイトに対して日給や時間給で給与を支払う場合は、あらかじめ雇用契約の期間が2か月以内と決められていれば、「日額表」の「丙欄」を使って税額を求めます。
Q:
派遣医に支払う給与等の源泉徴収につき、勤務した日ごとに定額の給与を支給していた場合であっても、月間の給与総額をあらかじめ定めておき、これを月ごとに又は派遣を受ける都度分割して支払うこととするものとして月額表の乙欄に掲げる税額を源泉徴収できますか?
A:
① 大学派遣医については、大学との間で勤務1回当たりの額という形で給与の額を定め、勤務予定については四半期ないし半年という期間ごとに一応決定されていたものの、実際に勤務する医師が誰であるか勤務直前になるまで分からないのであるから、勤務回数が一定の期間で何回になるか事前に確定しているとはいえません。
したがって、勤務した日ごとに支払っている大学派遣医の給与は、勤務した日ごとに定められているということができ、「給与等の支給期が毎日と定められている場合」に該当すると認められるから、日額表の乙欄に掲げる税額を源泉徴収すべきです。
② また、勤務日を毎週木曜日として1年間継続して請求人に勤務する旨の契約を取り交わし、その後勤務を続け、平成17年3月から同年12月までの間は、継続して第2及び第4木曜日に勤務していた個人契約医は、請求人との間において、毎月一定日数勤務することをあらかじめ取り決めてあったということができ、同人の給与については、「月間の給与総額をあらかじめ定めておき、これを月ごとに又は派遣を受ける都度分割して支払うこととするもの」と認められるから、月額表の乙欄に掲げる税額を源泉徴収すべきです。
③ 一方、請求人の病院に継続して勤務する取決めはなく、請求人の依頼に基づいて臨時的に勤務していた個人契約医は、勤務1回当たりの給与についてもその都度取り決めていたというのであるから、日日雇い入れられる者に対して労働した日によって算定した額を労働した日ごとに支払っている給与であると認められるので、日額表の丙欄に掲げる税額を源泉徴収すべきです。
(国税不服審判所 裁決事例 平成23年6月7日裁決)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター・F.ドラッカー)
大寒の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
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