井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2025.12.18.Thu | 税金(相続・贈与・譲渡)

相続時精算課税を選択した場合で「住宅取得等資金の贈与を受けたときの贈与税の計算」の具体例 ~ 贈与や相続・譲渡など資産税[182]




資産税の記事を掲載します。




住宅取得等資金の贈与を受けて相続時精算課税を選択した場合の贈与税の計算を具体例




を紹介します。






たとえば





Q:




1 令和7年2月に父親(59歳)から4,000万円、母親(58歳)から2,000万円の住宅取得等資金の贈与を受けました。


2 2月中に省エネ等住宅以外の住宅用の家屋の取得に係る契約をしました。いずれの贈与についても相続時精算課税を選択しました。


3 令和7年中に受けた住宅取得等資金の贈与については500万円(省エネ等住宅以外)まで非課税とする特例があります。


父からの贈与についてこの特例を適用するものとします。、また、この特例を過去に適用したことがありません。




A:




1 父親からの贈与(住宅取得等資金の非課税と相続時精算課税の特例の適用を受ける場合)




① 相続時精算課税に係る基礎控除額の計算

  110万円×3,500万円(父親)/3,500万円(父親)+2,000万円(母親)=70万円


② 課税される金額は次のとおりです

4,000万円 - 500万円(非課税金額)- 70万円(相続時精算課税に係る基礎控除額)- 2,500万円(相続時精算課税の特別控除額) =930万円


③ 贈与税額の計算

930万円 × 20%(相続時精算課税に係る贈与税率) = 186万円 (贈与税額)




<参照>








2 母親からの贈与(相続時精算課税の特例のみの適用を受ける場合)




① 相続時精算課税に係る基礎控除額の計算

  110万円×2,000万円(母親)/3,500万円(父親)+2,000万円(母親)=40万円


② 課税される金額は次のとおりです

2,000万円 - 40万円(相続時精算課税に係る基礎控除額) - 1,960万円(相続時精算課税の特別控除額) = 0円


<参照>












この場合、住宅取得等資金の非課税制度は受贈者1人について500万円が限度となっています。父親からの贈与について非課税制度を適用して500万円を非課税とした場合には、母親からの贈与については非課税制度の適用を受けることはできません。


しかし、住宅取得等資金の非課税限度額の500万円を分けて適用することは可能です。


父親からの贈与の一部(たとえば250万円)と母親からの贈与の一部(250万円)として、残りをそれぞれの贈与について、相続時精算課税の特例の適用を受けることは可能です。







(出所:国税庁 タックスアンサー NO.4504)







「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。

(ピーター・F.ドラッカー)

大雪の1日、元気にお過ごしくださいね。








[編集後記]



消費税の記事はお休みしました。




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