井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2023.10.06.Fri | 消費税

お客さんの中古車を下取りした場合、下取り価額を対価の額と相殺して売上高を計上することはできません ~ インボイス制度 消費税[469]



消費税の記事を掲載します。





自動車の販売業者が新車を売る際に、お客さんの中古車を下取りした場合は、その下取価額を控除する前の金額を売上高に計上します





を紹介します。





つまり下取りがあるときは



課税資産の譲渡等に際し下取りをした場合の課税資産の譲渡等の対価の額は、譲渡価額から下取価額を控除した金額とすることはできません。



2つの取引を考えます



下取りを伴う取引については、課税資産の譲渡等と課税仕入れの2つの取引が同時に行われています。

それぞれ別個の取引として取り扱うことになります。



たとえば、具体的には



自動車の販売会社が消費者に100万円の自動車を販売するときに消費者が所有する自動車を30万円で下取りしたとします。

この場合は、100万円から30万円を差し引いて70万円を課税資産の譲渡等の対価の額とすることはできません。

課税資産の譲渡等の対価の額は100万円および課税仕入れに係る支払対価は30万円としてそれぞれ計算することになります。



中古車販売業においてはお客さんが消費者であったとしても下取価額は仕入税額控除の対象となります



古物営業法上の許可を受けて古物営業を営む古物商(中古車販売業)が、インボイス発行事業者以外の者から同法に規定する古物(古物商が事業として販売する棚卸資産に該当するものに限ります。)を買い受けた場合には、一定の事項が記載された帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。

したがって、中古車販売業が消費者から中古車の仕入れを行った場合には、一定の事項を記載した帳簿を保存することで、仕入税額控除が認められます。

なお、相手方がインボイス発行事業者である場合は、適格請求書の交付を受け、それを保存する必要があります。



<参考>

→ 中古車販売業などの「古物商特例」。消費者からの下取りはインボイスなしで仕入税額控除できます




消費税法基本通達  10-1-17 

下取り

「課税資産の譲渡等に際して資産の下取りを行った場合であっても当該課税資産の譲渡等の金額について、その下取りに係る資産の価額を控除した後の金額とすることはできないのであるから留意する。」



消費税法基本通達  11-1-3

課税仕入れの相手方の範囲

「法第2条第1項第12号《課税仕入れの意義》に規定する「他の者」には、課税事業者及び免税事業者のほか消費者が含まれる。

(注)1 令第57条第6項《事業の種類》に規定する「他の者」についても同様である。

2 適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れは、原則として、消費税法第30条第1項《仕入れに係る消費税額の控除》の規定は適用されないことに留意する。」



消費税法

第30条  仕入れに係る消費税額の控除

「7 第1項の規定は、事業者が当該課税期間の課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿及び請求書等(請求書等の交付を受けることが困難である場合、特定課税仕入れに係るものである場合その他の政令で定める場合における当該課税仕入れ等の税額については、帳簿)を保存しない場合には、当該保存がない課税仕入れ、特定課税仕入れ又は課税貨物に係る課税仕入れ等の税額については、適用しない。」



消費税法施行令

第49条  課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿等の記載事項等

「法第30条第7項に規定する政令で定める場合は、次に掲げる場合とする。

一 

ハ 課税仕入れに係る資産が次に掲げる資産のいずれかに該当する場合における当該課税仕入れ(当該資産が棚卸資産(消耗品を除く。)に該当する場合に限る。)

(1) 古物営業法(昭和24年法律第108号)第2条第2項(定義)に規定する古物営業を営む同条第3項に規定する古物商である事業者が、他の者(適格請求書発行事業者を除く。ハにおいて同じ。)から買い受けた同条第1項に規定する古物(これに準ずるものとして財務省令で定めるものを含む。)」








(出所:インボイスに関するQ&A 令和5年4月改訂 問59)






「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」

(ピーター F.ドラッカー)

秋分の1日、朗らかにお過ごしくださいね。







[編集後記]

ブログは、曜日によりテーマを決めて書いておりましたが、現在はインボイスなど消費税の記事を取り上げて、月曜日~金曜日に記事を書いております。




「消費税」

「法人税」または「経理・会計」

「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」










免責

ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。

また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。

本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。

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