改正においては、有料老人ホームの入居者保護のための施策が新設されています。その中から「悪質な有料老人ホームに対する業務停止命令を新設」を紹介します。

改正前では都道府県知事は必要な場合に改善命令を出すことができます

老人福祉法第29条第11項

「都道府県知事は、有料老人ホームの設置者が第四項から第八項までの規定に違反したと認めるとき、入居者の処遇に関し不当な行為をし、又はその運営に関し入居者の利益を害する行為をしたと認めるとき、その他入居者の保護のため必要があると認めるときは、当該設置者に対して、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずることができる。」

(図は「厚生労働省(老健局)の取組について」:平成27年3月19日付 厚生労働省老健局高齢者支援課 資料から)

しかし、改善命令に従わない悪質な有料老人ホームの経営者がいます

そのため老人福祉法を改正して、次のとおり業務停止命令を新設しました。

2018年4月から適用

 

老人福祉法第29条第14項【新設】

「都道府県知事は、有料老人ホームの設置者がこの法律その他老人の福祉に関する法律で政令で定めるもの若しくはこれに基づく命令又はこれらに基づく処分に違反した場合であって、入居者の保護のために特に必要があると認めるときは、当該設置者に対して、その事業の制限又は停止を命ずることできる。」

「必要な措置」に加えて「業務停止」を新設して、指導監督を強化したということです。

 

また介護保険法を改正して

老人福祉法上の業務停止命令を受けたホームに併設する訪問介護事業所や通所介護事業所などに対して、指定取消や全部効力・一部効力の停止ができる行政処分を行えるようにしました。(この部分は日経ヘルスケア4月号から)

 

改正においては、そのほかにも有料老人ホームの入居者保護のための施策がとられています。次回にそれらを紹介していきますね。

 

前回などの「介護保険と障害福祉に共生型サービスを創設」はこちら(7/13)(7/11)

 

介護保険法の改正に関する記事は次のとおりです。

・「介護保険法等の一部を改正する法律案」はこちら(4/29)

・「介護保険法等の一部を改正する法律案」はこちら(5/6)

改正案の「自立支援介護に向けた保険者機能の強化」の記事は次のとおり(①~③)

① 財政的インセンティブの導入について

・「財政的インセンティブの導入」はこちら(6/13)

・「財政的インセンティブの導入~和光市の事例」はこちら(6/15)

・「財政的インセンティブのロールモデルとなった和光市の自立支援」はこちら(6/17)

・「高齢者の自立支援が理念となっている和光市」はこちら(6/20)

・「モデルとなった和光市の徹底した自立支援の意識付け」はこちら(6/22)

・「和光市の地域支援事業」はこちら(6/24)

・「和光市の市町村介護予防強化推進事業」はこちら(6/27)

② ケアマネジメントのあり方の見直しについて

・「2018年4月から居宅介護支援の指定権限を市町村に移管」はこちら(6/29)

・「地域包括支援センターの機能を強化」はこちら(7/1)

・「地域ケア会議におけるケアプラン点検の徹底」はこちら(7/4)

③ 市町村による事業所の指定拒否の仕組みの拡大について

・「市町村による事業所の指定拒否の仕組みの拡大」はこちら(7/6)

・「地域密着型サービスは総量規制の対象になります」はこちら(7/8)

 

月・水・金は次のとおり税務の記事を

月曜日は「マイホームの税金の手引き」

水曜日は「会社設立後に必要な手続きと必要な書類」

金曜日は「いざそのときにあわてないための相続税や相続に関する知識」

 

火・木・土曜日は、介護事業についての記事のうち、しばらくは介護保険法の改正にかかわる記事を紹介しています。

 

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