水曜日のブログでは会社で事業をした場合のメリット(「法人成り」)のポイントを、おさらいしてお伝えしています。前週の水曜日では、「法人は赤字でも、土地等の取得に要した借入金利息は全部を控除できます」をお伝えしました。

 

今回は、法人成りのメリットとして「経営セーフティ共済」をご紹介します。

 

「経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)」とは、ざっくりと

取引先事業者の倒産の影響を受けて、中小企業が連鎖倒産や経営難に陥ることを防止するための共済制度です。中小企業倒産防止共済法に基づき、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しています。

経営セーフティ共済には次のようなメリットがあります。

① 掛金について

掛金は税法上、法人の場合は損金、個人の場合は必要経費に算入できます。

掛金月額は、5,000円から20万円までの範囲で自由に選べ、掛金総額が800万円になるまで積み立てることができます。

② 解約手当金について

共済契約者は任意に解約することができます。また、12ヶ月以上の掛金を払い込んだ方には解約手当金が支払われます。(40か月以上の加入で解約時の返戻率100%)

 

加入資格がポイントです。

次の業種の会社または個人の中小事業者です。
① 製造業、建設業、運輸業その他の業種

② 卸売業

③ サービス業

④ 小売業

⑤ ゴム製品製造業(自動車または航空機用タイヤおよびチューブ製造業ならびに工業用ベルト製造業を除く。)

⑥ ソフトウェア業または情報処理サービス業

⑦ 旅館業

※「資本金の額または出資の総額」、「常時使用する従業員数」は省略しています。

 

制度の説明で注意していただきたいのは、次の「※のアンダーライン」の部分です。

「経営セーフティ共済に加入された方が積み立てた掛金は、

・会社等法人の場合:損金に算入できます。

・個人事業の場合 :事業所得の必要経費に算入できます。

※ 不動産所得のみの個人事業主は必要経費に算入できませんのでご注意ください。」

 

アンダーラインの部分はどういう意味かといいますと

この制度の対象は法人と個人事業者です。個人事業者の場合、事業所得が制度の対象となりますが、不動産所得は制度の対象にならないという意味です。

また、サラリーマンの方はもともと加入資格がないため、個人事業主として不動産業を兼業していても加入できないこととなっています。

 

一方、不動産賃貸業を営む法人であれば、この制度を利用できます。(法人のメリットです)

法人では経営者に退職金を支払うことができますよね。法人では「経営セーフティ共済」を利用することにより、一般の生命保険契約とは違って、法人の都合で退職金の支払い時期と解約返礼の時期を、合わせる必要があわせることができます。

したがって、退職金(損金)と解約金(益金)が同時期に相殺することができます。

 

一度、「経営セーフティ共済」への加入を検討されてはいかかですか?検討にあたっては事前に専門家に相談されることをおすすめします。

 

月・水・金は次のとおり税務の記事を

 

月曜日は「マイホームの税金の手引き」

水曜日は「会社で事業をした場合(法人成り)のメリット」

・「法人のメリット!法人は赤字でも、土地等の取得に要した借入金利息は全部控除できます」はこちら(9/20)

・「法人成りのメリット!財産分けが楽です。事業売却、事業承継に効果的です」はこちら(9/13)

金曜日は「いざそのときにあわてないための相続税や贈与税に関する知識」

 

火・木・土曜日は、「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」として、記事を紹介しています。

 

「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」は、ケアビジネスに関心がある方やこれから介護事業の経営に取り組まれようと考えられている方を対象に、介護事業に関する基本的で重要な事項を紹介する内容にしていきます。

 

最近よく読まれている記事

・「平成30年度の介護報酬改定まで、あと4か月およびそのスケジュール感」はこちら(8/17)

 

最近の火・木曜日の介護事業の基礎知識バージョンアップ編」の記事は次のとおりです。

・「自立支援介護の全国展開と介護報酬への組み込みのため、科学的介護の実現が必要」はこちら(9/26)

・「ビッグデータの活用は、自立支援に向けた科学的介護を実現するため」はこちら(9/21)

 

このうち土曜日は次のとおり「介護事業者のための会計ハンドブック」を連載しています。

・「介護会計?介護事業における会計ルールとは?」はこちら(9/23)

・「利益がないと借金は返済できません!」はこちら(9/16)

 

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