会社から、自社で働かれているアルバイトAさんに関して質問を受けました。

税金に関する質問と社会保険に関する質問です。

どちらも、アルバイト賃金(年収)に関係します。

 

今回は

アルバイト・パートの扶養範囲と扶養から外れたらどうなる?

紹介します。

 

質問は次のようなものです

 

①アルバイトのAさんの年収は、まだわかりません。その年の年収により、税金と社会保険の取扱いが変わると聞いたが、どう変わるか?

昨年、Aさんは親の扶養に入っています。

②アルバイトの社会保険の加入についてのルールはどうなっているのか?

 

「税金上の扶養」と「社会保険上の扶養」

 

所得税などの税金上の扶養と、社会保険上の扶養の2つがあります。扶養から外れてしまうと、親の税金が増えたり、社会保険料を自分で払わなければならなくなったりします。会社は、その場合の「扶養の範囲内の年収」や「社会保険の加入基準」の考え方を知っておく必要があります。

 

年収と「税金上の扶養」「社会保険の扶養」との対応区分

 

次のとおりです。

 

 

税金上「扶養の範囲内」で働きたい場合

 

年収103万円以下にします(所得税の扶養の判定)。アルバイト収入が103万円以下の場合、親または配偶者に扶養されている人(扶養親族)として扶養控除や配偶者控除を受けることができます。

つまり、親に扶養される場合は、親の所得から扶養控除(通常は38万円、19歳以上23歳未満の特定扶養親族は63万円)が差し引かれます。その分、親の税金が少なくなります。

 

主婦等で、配偶者に扶養されている場合には、配偶者の所得から配偶者控除(最高38万円)が差し引かれます。その分、配偶者の税金が少なくなります。

 

会社に適用される「アルバイトの社会保険加入」のルール

 

 

基本的な考え方

 

アルバイトが加入基準に該当したときは、会社・本人の意向に関わらず、アルバイトは社会保険に加入しなければなりません。

 

加入基準~「4分の3基準」というルールがあります

 

4分の3基準とは、1週間の所定労働時間および1か月間の所定労働日数が、正社員と比較して「4分の3以上」であるアルバイトは社会保険の適用を受けるという基準です。

具体的には、

「1週間の所定労働時間が一般社員の3/4以上である」かつ「1カ月の所定労働日数が一般社員の3/4以上である」に該当する場合に社会保険に加入する必要があります。

 

加入基準は、実態により判断します

 

就業規則や雇用契約書等の所定労働時間または所定労働日数4分の3基準を満たしていなくても、連続する2カ月間において実際の労働時間および労働日数が4分の3基準を満たし、かつ、引き続き4分の3基準の状態が継続しているまたは継続することが見込まれるときは、4分の3基準を満たした月の3カ月目の初日に被保険者資格を取得します。

 

4分の3基準に該当しない場合で、年収要件130万円未満のとき

 

健康保険の被扶養者、国民年金の第3号被保険者に該当します。

保険料の本人負担はありません。

つまり、Aさんが3/4基準に該当せず、年収が130万円未満のとき、親の被扶養者となります。

 

4分の3基準に該当しない場合で、年収要件130万円以上のとき

 

健康保険・厚生年金保険の適用はありませんが、本人は国民健康保険と国民年金に加入(保険料は全額本人負担)する必要があります。

 

つまり、Aさんが3/4基準に該当せず、年収が130万円以上のとき、Aさん自身が国民健康保険と国民年金に加入(保険料は全額本人負担)する必要があります。

 

2か月を超えて雇用されるアルバイトの社会保険加入について

 

アルバイトでは、通常、このケースが多いと思います。

 

次の場合、「常時使用される」ものとみなされ、被保険者となります。

「2か月以内の期間を定めて使用される人は、2月を超えて引き続き使用されるようになった場合は、その日から被保険者となります。」

 

つまり、コンビニなどで最初の2月ほど試用で働いた後、引き続き働くケースです。この場合には130万円などの年収基準はありません。基本ルールに戻るわけです。

 

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

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夏の1日を元気にお過ごしください。

 

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