井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2022.06.19.Sun | 経理・会計

「決算書見せて」って言われたけど。新規の取引で金融機関は最初に決算書のどこをみるのでしょうか ~ 中小企業の「決算書」の読み方[60]



「経理・会計」の記事です。



今回は




「決算書見せて」って言われたけど。新規取引をはじめるかどうか?そもそも決算書で銀行の担当者が最初にチェックする項目は



を紹介します。




創業後、取引銀行を増やすために金融機関との新規取引を希望する方から、ご質問がありました。


新規の取引で金融機関は最初に決算書のどこをみるのでしょうか


決算書でチェックするポイントは次の4つです



1 直近の期間は黒字かどうか。利益がでているかどうか。

2 債務超過ではないかどうか。 

3 預金残高はいくらか。売上高の何ヶ月分あるのか。

4 借入金残高はいくらか。売上高の何ヶ月分あるのか。


1 直近の期間は黒字かどうか。利益がでているかどうか


原則として、赤字の場合に新規取引を始めるのは、難しいです。

ただし、赤字の理由に合理的な理由があれば、差し支えありません。




2 債務超過ではないかどうか




債務超過とは純資産がマイナスになっていることです。

貸借対照表であらわすと次のようなイメージです。






<参考>

→  ひとくちに赤字といっても当期赤字や累積赤字、債務超過があります。それぞれ違います



3 預金残高はいくらか。売上高の何ヶ月分あるのか?


最低で月商の1か月分の現金預金の確保は必要になります。欲を言えば月商の2か月~3か月の現金預金があれば問題ありません。


<参考>

資金繰りを考える際にすぐにつかえるルールです。「現金預金対月商倍率」で自社の資金繰りをチェックしましょう


4 借入金残高はいくらか。売上高の何ヶ月分あるのか


借入限度額の目安は、年商の2分1(月商の6倍)といわれています。


<参考>

借入金は自社にとって適正な水準となっていますか?「借入金月商倍率」で確認できます




新規に金融機関と取引する場合には、決算書から4つのポイントをチェックします。

それと重要なことですが、税金の滞納がないということも重要になります。
銀行は、勘定科目の明細書をみればチェックできます。





「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」

(ピーター F.ドラッカー)

向暑の1日。元気にお過ごしくださいね。





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