井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2021.11.11.Thu | 税金(個人)

プロサッカー選手の食費は所得税計算上の必要経費になりますか? ~ 確定申告で間違いやすい項目



個人の確定申告に関する記事です。




今回は




プロサッカー選手の食費。所得税計算上の必要経費になりますか?




を紹介します。


ある関係者から、プロサッカー選手の食費は事業所得の計算上必要経費に算入できるかどうか?というお尋ねがありました。

その際、即答はできなかったので、後日、調べてご説明しました。

テキストでは次のとおりです


「家事費と必要経費の区別は、場合によっては非常に困難です。(省略)また、プロのスポー ツ選手が肉体の改造や維持のために食べる食料品の購入費用についても、同様に、業務と強く結びついた必要な支出だとして必要経費にあたると判断され るべき場合があるでしょう。」

「これらは、ケース・バイ・ケースに、その支出と業務との結びつきの強さや支出の客観的必要性などから、必要経費にあたるかどうかを判断する必要があります。」

(出所:スタンダート所得税法 第2版 268頁 著:佐藤英明)


ただし具体的に必要経費にするには次のようにハードルが極めて高く困難です



プロ野球選手の事例です。食事を健康管理費として必要経費に含めていたようです。

ほかに旅費交通費、消耗品費などが論点になったようです。

裁決では家事費となりました。

「仮に、プロスポーツ選手という職業に鑑み業務の遂行上直接必要な支出である旨の請求人の主張を前提としても、これらの費用は,必要経費としての性質と家事費としての性質を併有する家事関連費に該当するところ、請求人がこれらの費用につき、取引の記録等に基づいて業務の遂行上直接必要な部分を明らかに区分していた事実を確認することはできないし、他に業務の遂行上直接必要であったことを明らかに区分することができると認めるに足りる客観的な証拠もない。」

(出所:名古屋国税審判所の裁決 平29.5.8名裁(所・諸)平28-27)


食費が家事関連費(必要経費)として認められるには、次の2つの要件を満たすルールがあります


① 業務の遂行上必要であること

② その必要である部分を明らかに区分することができること


こうしたルールを踏まえると次のような判定になります(必要経費に算入できない)


「プロ野球選手に限らずプロスポーツ選手は『体が資本』であることから、食生活について相当に配慮しているようであるが、これらの食事費用は、原則として事業所得の金額の計算上において、必要経費に算入できない。」

(出所:Q&A業種別の特殊事情に係る所得税実務三訂版 著:小田満)


ただし、原則の例外として次のようなケースがあります


「プロスポーツ選手が食事の支出を『管理費』として必要経費に計上したところ、国税職員から税務調査で『食費ではないか』と指摘されたことがあった。税理士は、栄養管理の資格を持つ選手の妻がシーズンを通じて計画した献立表などを見せ『家族構成などを基に費用を合理的に算出した』と説明し、必要経費と認められた。」


(税理士谷口敏文 18/03/29ブログ 個人事業の必要経費は?)





変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

秋の1日元気にお過ごしください







【編集後記】

木曜日の「経理・会計」はお休みしました。







ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「創業者のクラウド会計

・火曜日は「消費税

・水曜日は「消費税

・木曜日は「経理・会計」

・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税

・土曜日は「創業者のクラウド会計

・日曜日はテーマを決めずに書いています。






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