井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2023.10.12.Thu | 消費税

高速道路を利用した場合のETC料金の簡易インボイスの取り扱いについて ~ インボイス制度 消費税[472]



消費税の記事を掲載します。





高速道路利用料金に係る簡易インボイスの保存方法。クレジットカードの「利用明細書」と高速道路会社の「利用証明書」を取得して保存します





を紹介します。







たとえば



Q:



「高速道路利用についてETCを利用し、後日クレジットカードにより料金を精算しています。この場合、クレジットカード会社から受領するクレジットカード利用明細書の保存により仕入税額控除を行うことはできますか?」



A:



クレジットカード利用明細書はインボイスではありません



クレジットカード会社がそのカードの利用者に交付するクレジットカード利用明細書は、カード利用者である事業者に対して課税資産の譲渡等を行った他の事業者が作成および交付する書類ではありません。

また、課税資産の譲渡等の内容や適用税率など、適格請求書の記載事項も満たしません。



インボイスには該当しません。



高速道路会社が発行する「利用証明書」を保存する必要があります



高速道路の利用について、ETCにより料金を支払い、ETCクレジットカード(クレジットカード会社がETCシステムの利用のために交付するカードをいい、高速道路会社が発行するETCコーポレートカードおよびETCパーソナルカードを除きます。)で精算を行った場合に、支払った料金に係る仕入税額控除の適用を受けるには、高速道路会社が運営するホームページから通行料金確定後、簡易インボイスの記載事項に係る電子データ(以下利用証明書」といいます)をダウンロードし、保存する必要があります。


ただし



高速道路の利用が多頻度にわたるなどすべての高速道路の利用に係る「利用証明書」の保存が困難なときは



次の「A」と「B」を併せて保存し、仕入税額控除を行って問題ありません。



Aクレジットカード会社からの「利用明細書」(個々の高速道路の利用に係る内容が判明するものに限ります。また、取引年月日や取引の内容、課税資産の譲渡等に係る対価の額が分かる利用明細データ等を含みます。)


B:利用した高速道路会社等の任意の一取引(複数の高速道路会社等の利用がある場合、高速道路会社等ごとに任意の一取引)に係る「利用証明書」をダウンロードしたもの



「利用証明書」は一回のみ取得・保存することで問題ありません



クレジットカード利用明細書の受領ごとに(毎月)取得・保存する必要はありません。

高速道路会社等がインボイス発行事業者の登録を取りやめないことを前提に、利用した高速道路会社等ごとに任意の一取引に係る簡易インボイスの記載事項を満たした利用証明書を一回のみ取得・保存することで差し支えありません。


たとえば、A高速道路会社からB高速道路会社を経由してC高速道路会社の料金所で降りた際、C高速道路会社がまとめて利用証明書を発行している場合には、C高速道路会社の利用証明書を保存することになります。



空港と内陸部を結ぶ連絡橋の通行料金(空港連絡橋利用税)など、消費税の課税対象とならない金額がある場合、その金額は仕入税額控除の対象外となります。






10/10にインボイスに関するQ&Aが改訂されています。

今回は追加されている4問のうちの1問です。



(出所:インボイスに関するQ&A 令和5年10月改訂 問103)







「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」

(ピーター F.ドラッカー)

寒露の1日、朗らかにお過ごしくださいね。








ブログは、曜日によりテーマを決めて書いておりましたが、現在はインボイスなど消費税の記事を取り上げて、月曜日~金曜日に記事を書いております。




「消費税」

「法人税」または「経理・会計」

「贈与や相続・譲渡など資産税」または「確定申告などの所得税」










免責

ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。

また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。

本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。




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