「公益信託認可ガイドライン案」と租税特別措置法第40条の承認要件について ~ 公益信託[78]

公益信託の記事を掲載します。
第11回施行準備委員会で「公益信託認可ガイドライン案」がリリースされています。これに対して「租税特別措置法第40条の適用を受ける場合の承認要件」について委員から意見が提出されています
を紹介します。
資料08【第11回施行準備研究会・参考資料3】岡本参与からの意見139頁中の19頁目です。次のようなご意見です。
有価証券や不動産等を公益信託に贈与する場合の非課税承認が不明です
有価証券等の配当・利回りを運転資金の財源とする小規模美術館を開設する目的の公益信託(公益信託法2 条別表二号)を作ろうとする場合を考えます。
公益信託に財産を拠出した場合
公益信託の受託者(個人に限る)に対する贈与となり、委託者にみなし譲渡課税が適用されますが、同時に、譲渡所得の非課税措置(措置法40 条)の適用対象となります。
公益法人等に金銭以外の財産を寄附した場合における譲渡所得等の非課税措置の「一般特例」について、公益信託もその対象に追加されました。
しかし、措置法40 条承認要件には「社会的規模要件」がある等、いくつもの審査項目があり承認されるまで数年を要します
承認されなかった場合には譲渡所得課税が発生します。
公益信託は軽量級の公益法人としての機能を持っているからこそ、社会的規模を満たさないと承認が受けられないケースが多発すると考えられます。
「公益信託認可と税制優遇が連動する」は本当でしょうか。ミスリードではないでしょうか
それとも、措置法40 条申請要件の緩和が制度化される見通しがあるのでしょうか。
措置法40 条承認要件の「社会的規模要件」とは
受贈法人が営む公益事業の規模が事業の内容に応じ、その事業を営む地域又は分野において社会的存在として認識される程度の規模を有すること。
なお、たとえば、学校教育法や社会福祉法に規定する一定の事業、宗教の普及や信者の教化育成に寄与する事業、30 人以上の学生等に対して学資の支給若しくは貸与を行う事業又は科学技術その他の学術に関する研究者に助成金を支給する事業などが受贈法人の主たる目的として行われる場合には、その公益目的事業は社会的存在として認識される程度の規模を有するものとして取り扱われる。
これを読むと、次のような仕組みになっていると理解します。
行政庁の認可と税務上の承認との関係は「運転免許証」と「任意保険」の関係に似ています?行政庁から公益信託の認可(免許)を得ることで活動が可能になります。一方、税制上の優遇(任意保険の適用=特例)を受けるためには、別途、国税庁が定める特定の要件(措置法40条の承認など)を満たす必要があるという仕組みです。
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター F.ドラッカー)
小寒の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
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