井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2023.02.10.Fri | 消費税

インボイス発行事業者がインボイス発行事業者以外の者と共有している資産を譲渡した場合、インボイスを発行することができますか?~ インボイス制度 消費税[328]



消費税の記事を掲載します。





今回は





インボイス発行事業者がインボイス発行事業者以外の者と共有している場合は、その資産の譲渡や貸付けについては、所有者ごとに取引を合理的に区分します





を紹介します。




たとえば



Q:


当社はインボイス発行事業者です。

インボイス発行事業者でない事業者と共有している建物を売却することになりましたが、インボイスはどのように交付すればよいですか。




A:



インボイス発行事業者がインボイス発行事業者以外の者と資産を共有している場合、その資産の譲渡や貸付けについては、所有者ごとに取引を合理的に区分し、相手方の求めがある場合には、インボイス発行事業者の所有割合に応じた部分について、インボイスを交付しなければなりません。

したがって、建物の売却代金のうち、貴社の所有割合(例えば持分など)に対応する部分を基礎として、インボイスを交付することとなります。



<参考>



インボイス通達3-5

(共有物の譲渡等における適格請求書に記載すべき課税資産の譲渡等の対価の額等)

「適格請求書発行事業者が、適格請求書発行事業者以外の者である他の者と共同で所有する資産(以下「共有物」という。)の譲渡又は貸付けを行う場合には、当該共有物に係る資産の譲渡等の金額を所有者ごとに合理的に区分するものとし、適格請求書に記載する法第57条の4第1項第4号《適格請求書発行事業者の義務》に掲げる「課税資産の譲渡等に係る税抜価額又は税込価額を税率の異なるごとに区分して合計した金額」及び同項第5号に掲げる「消費税額等」は、自己の部分に係る資産の譲渡等の金額に基づき算出することとなることに留意する」






たとえば、夫婦で共有(2分の1ずつ)の賃貸用住宅などの事業用資産を売却した場合、ご主人が個人事業者でインボイスを登録しており、配偶者は登録していない場合は、ご主人の分はインボイスを発行します。







「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」

(ピーター F.ドラッカー)

冬の1日、元気にお過ごしくださいね!






[編集後記]

曜日によりテーマを決めて書いていましたが、しばらくは消費税(インボイス)の記事を掲載していきます。

写真はオッソブーコ(ossobuco)。イタリアのミラノの郷土料理だそうです。







ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。



・月曜日は「創業者のクラウド会計」または「電子帳簿保存法の改正」

・火曜日~木曜日は「消費税

・金曜日と土曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税

・日曜日は「経理・会計」










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ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。

また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。

本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。







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