子供がマイホームを取得・リフォームする場合に、親が資金を拠出して贈与税が非課税となる「住宅取得等資金贈与の特例」を、前回紹介しました。

今回は逆のパターンを考えて見ます。

当然ながら「住宅取得等資金の贈与の特例」は使えません。(これは親から子への贈与税の非課税の特例ですから)

 

月曜日は、これからマイホームの購入や売却などを検討されている個人の方を対象に、税金の話を分かりやすく伝えます。

 

建物所有者以外がリフォーム代金を負担した場合

よくありますよね。親子二代で住むために親の建物を増築またはリフォームする。その資金を新しく住むようになる息子世代が負担する事例です。

 

親名義の建物に子供が増築等リフォームした場合、増築等リフォーム部分は建物の所有者(親)の所有物となります。この場合、親が子供に対して対価を支払わないときには、親は子供から増築資金相当額の利益を受けたものとして贈与税が課税されることになります。
しかし、子供が支払った増築資金に相当する建物の持分を親から子供へ移転させて共有とすれば、贈与税は課税されません。

 

贈与税を避けるために登記が必要になります

贈与税を避けるためには登記簿の変更登記が必要になります。子が支払った増築等の代金に相当する建物持ち分を、親から子へ移転すれば贈与税は課税されません。

 

具体例で考えます

父所有の建物(時価200万円)に息子が1,800万円の増築等リフォームの費用を出した場合

① 父の持分は200÷(200+1800)=1/10と考えます。

とすれば、父から息子への移転部分を次のように計算します。

200× (1-1/10) =180

② 子の持分は1800÷(200+1800)=9/10と考えます。

とすれば、子から父への移転部分を次のように考えます。

1800× (1-9/10) =180

 

結果、父と息子に移転する経済的利益は同額なので贈与は発生しません。建物持分10分の9を代物弁済で親から息子に移転します。共有名義で登記します。(父持分1/10、息子持分9/10)

参考記事

□ 親名義の住宅を子の資金で増築等リフォームした場合、贈与税の課税を避けるために工夫が必要です

□ 親名義の住宅を子の資金で増築等リフォームした場合、父親の方の譲渡所得にも気をつけます

□ 住宅ローン控除は使えませんか

 

親子間の金銭等の貸借や贈与には、一般の日常常識とは相違する税務上の考え方が登場してきます。面倒くさがらずに、事前に信頼できる専門家に相談しましょう。

 

<参考>  相続税法 第9条 贈与等により取得したものとみなされる経済的利益

対価を支払わないで、又は著しく低い価額の対価で利益を受けた場合においては、当該利益を受けた時において、当該利益を受けた者が、当該利益を受けた時における当該利益の価額に相当する金額を当該利益を受けさせた者から、贈与により取得したものとみなす。

 

「マイホームの税金」に関するブログ記事は

https://www.y-itax.com/category/kojin/myhome/

 

マイホームの贈与特例などの記事は次のとおりです。

・「子供名義の住宅のリフォーム資金を親が出資した場合~住宅取得等資金の贈与の特例」はこちら(7/24)

・「子供が親から住宅資金をもらった場合の贈与税の非課税」はこちら(7/17)

・「息子がマイホームを購入し、不足資金を親が援助します。~贈与税などが課税されますか?」はこちら(7/10)

 

月・水・金は次のとおり税務の記事を

月曜日は「マイホームの税金の手引き」

水曜日は「会社設立後に必要な手続きと必要な書類」

金曜日は「いざそのときにあわてないための相続税や贈与税に関する知識」

 

火・木・土曜日は、介護事業の基礎知識バージョンアップ編を紹介しています。

介護事業に関心がある方やこれから介護事業の経営に取り組まれようと考えられている方を対象に、介護事業の基本的で重要な事項を紹介する記事を掲載しています。

入門書よりさらに分かりやすい「門前書」を目指して、介護事業の基礎知識をバージョンアップするような内容にしていきます。

 

・「大東公民連携まちづくり(株)の理念は、全国で200億円~1,000億円の社会保障費を削減し、国民を健康にする」はこちら(7/30)

・「大東市がつくった株式会社が、総合事業改革塾を開校する」はこちら(7/29)

・「介護保険や介護事業について、私は情報収集をどうしているかと言いますと」はこちら(7/27)

 

マイホームなどの税金に関するご質問・ご相談については、窓口から電話やメールでお気軽にご照会ください。おまちしています。

 

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