相続対策として、相続時精算課税を含めて様々な「生前贈与」をご紹介してきました。

考え方は、「相続税の最終課税対象額を減少させるには、生前贈与を活用して相続財産を減らすことが一番の節税対策」でした。

誰でも計画的に生前贈与を活用すれば、相続財産を大きく減少させることができます。

生前贈与の利点として、次のような点があげられます。

① 簡単に節税策として利用できます。非課税などの特例を使って計画的に実行すると効果があがります。

② 財産をあげたい人を指定できます。渡す側の気持ちを、受け取る側の人に直接届けることができます。

③ 財産を受け取った側は、その財産を計画的に有効活用できます。(例:もらった不動産でアパート経営などを行うなど)

 

そして生前贈与の相続対策として次のような制度をご紹介してきました。

① 贈与税の配偶者控除特例(こちら7/14)

② 教育資金の一括贈与の非課税(こちら7/21)

③ 結婚・子育ての一括贈与の非課税(こちら7/28)

④ 住宅取得等資金の贈与税の非課税(こちら7/17)

⑤ 相続時精算課税による贈与(こちら8/11)

⑥ 暦年贈与の基礎控除枠の活用(こちら6/30)

 

しかし、注意しなければならないのは死亡前3年以内の贈与財産は相続税の課税対象になるという点です。

 

それが「相続開始前3年以内の贈与財産の相続税の課税価格加算」です。(ざっくりと)

贈与税は相続税の補完税としての役割があります。そうした趣旨から、生前贈与財産の加算により、被相続人からの生前贈与のうち相続開始前3年以内のものは、その受贈者の相続税に加算されることになっています。

 

例えば、Aさんは自分がちょうど死亡する1年前に、大切なこどもたちの将来を心配する親心から、3人の子供に各々100万円ずつを渡していました。

それらの生前にもらった財産は、相続開始時にはAさん(被相続人)の財産ではありません。各々3人の子供たちの固有の財産になります。相続税の課税対象になりません。

また、贈与税には110万円という基礎控除枠があります。これを超えなければ贈与税は課税されません。つまり、100万円の移動には、本来ならば相続税・贈与税の税金も課税されないと思うのが普通です。

(ここからが、税金の常識は日常の常識とは違います。)

残念ながら、この場合は相続税が課税されることになっています。

(言い換えれば、相続税の対象となります。)

それが「相続開始前3年以内の贈与財産の相続税の課税価格」の加算です。

 

次回金曜日に、相続開始前3年以内の贈与財産の相続税の課税価格加算をもう少し詳しく紹介します。

 

月・水・金は次のとおり税務の記事を

月曜日は「マイホームの税金の手引き」

水曜日は「会社設立後に必要な手続きと必要な書類」

金曜日は「いざそのときにあわてないための相続税や贈与税に関する知識」

 

最近の相続税記事は、次のとおり「相続時精算課税制度」を紹介しています。

・「後戻りはできません。相続時精算課税制度はよく考えて選択しましょう」はこちら(8/18)

・「相続税のかからない人には相続時精算課税制度は効果的」はこちら(8/11)

・「一般の贈与税制度と相続時精算課税制度とどちらを使います?」はこちら(8/4)

 

贈与税・相続税に関するご質問・ご相談については、窓口から電話やメールでお気軽にご相談ください。

 

 

火・木・土曜日は、最近は「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」として、記事を紹介しています。

「介護事業の基礎知識バージョンアップ編」は、ケアビジネスに関心がある方やこれから介護事業の経営に取り組まれようと考えられている方を対象に、介護事業に関する基本的で重要な事項を紹介する内容にしていきます。

 

入門書よりさらに分かりやすい「門前書」を目指して、介護事業の基礎知識をバージョンアップさせるとともに、お会いする介護事業者の方の取り組み方や考え方などを紹介していきたいと思っております

 

最近の【介護事業の基礎知識バージョンアップ編】の記事は次のとおりです。

「大阪府内の有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅等における入居者の介護サービス利用状況の実態調査」はこちら(8/24)

「大阪府内の「サ高住等」は、サービス利用が非常に高い。」はこちら(8/22)

「平成30年度の介護報酬改定まで、あと4か月およびそのスケジュール感」はこちら(8/17)

「特別養護老人ホームの収支差率の推移について」はこちら(8/15)

「収支差率と売上高経常利益率について」はこちら(8/13)

「主な在宅サービスの収支差率について」はこちら(8/12)

 

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