介護報酬改定に係る「居宅介護支援」の主な論点をご紹介します。見直しの論点は次のとおりです。(平成29年12月18日「平成30年度介護報酬改定に関する審議報告」)

 

「居宅介護支援」の見直しの主な論点

1 質の高いケアマネジメントの推進

2 公正中立なケアマネジメントの確保

3 訪問回数の多い利用者への対応

4 医療と介護の連携強化

 末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメント

6 障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携

 

今回は

「末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメントとは何か?」を紹介します。

 

次のとおり見直しを検討することとなっていました。

「介護保険制度の見直しに関する意見(平成28年12月9日 社会保障審議会介護保険部会)において、適切なケアマネジメントを推進するため、(省略)入退院時における医療・介護連携の強化等の観点から、居宅介護支援事業所の運営基準等の見直しを平成30年度介護報酬改定の際にあわせて検討する」

 

次の課題が指摘されていました。(平成29年7月19日:第143回介護給付費分科会資料)

 (退院時の連携のうち悪性腫瘍(がん)の患者へのサービス提供)

特に末期の悪性腫瘍(がん)の患者へのサービス提供に際して、患者の状態に応じた真に必要なサービスが迅速に提供されていない場合があるとの指摘があります。

実態として、利用者が死亡する前30日間において、疾患が「がん」と「がん以外」で比較した場合、サービス担当者会議の開催回数やケアプランの変更回数は、「がん」の場合の方が複数回数の対応を行っている割合が高い。(下図を参考)

 

 

介護給付費分科会から、平成30年度介護報酬改定に関する基本的な考え方の中で、これらの課題を踏まえ「末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメント」について、次のように報告されています。

(平成29年12月18日「平成30 年度介護報酬改定に関する審議報告」)

 

(ケアマネジメントプロセスの簡素化)

著しい状態の変化を伴う末期の悪性腫瘍の利用者については、主治の医師等の助言を得ることを前提として、サービス担当者会議の招集を不要とすること等によりケアマネジメントプロセスを簡素化します。

 

(頻回な利用者の状態変化等の把握等に対する評価の創設)

末期の悪性腫瘍の利用者又はその家族の同意を得た上で、主治の医師等の助言を得つつ、ターミナル期に通常よりも頻回な訪問により利用者の状態変化やサービス変更の必要性を把握するとともに、そこで把握した利用者の心身の状況等の情報を記録し、主治の医師等医や居宅サービス事業者へ提供した場合を新たに評価します。

 

(ターミナルケアマネジメント加算)

こうした末期の悪性腫瘍の利用者への対応を評価する「ターミナルケアマネジメント加算(新設加算、仮称)」を一定回数以上算定する、特定事業所加算の見直し案が検討されています。(出所:日経ヘルスケア1月号)

 

 

今回紹介した「末期の悪性腫瘍の利用者に対するケアマネジメント」は、地域包括ケアシステムの推進を図るため、「中重度の在宅要介護者や、居住系サービス利用者、特別養護老人ホーム入所者の医療ニーズへの対応」の中の取り組みのひとつです。

(下図「平成30年度介護報酬改定に関する審議報告の概要」参照)

 

12/5から介護報酬改定の動向を紹介しています。改定に伴う介護サービスの論点を知っておくことは重要だと考えています。

次回、1/11(木)は居宅介護支援の見直しの主な論点のうち、6の「障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携」を紹介します。

 

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火・木曜日は「介護事業の基礎知識~平成30年度介護報酬の改定」を紹介しています。

ブログ記事は

https://www.y-itax.com/category/kaigo/

 

平成30年度介護報酬改定の動向

居宅介護支援の論点

・論点①「質の高いケアマネジメントの推進とは何か?」はこちら(12/26)

・論点②「公正中立なケアマネジメントの確保とは何か?」はこちら(12/28)

・論点③「訪問回数の多い利用者への対応とは何か?」はこちら(1/2)

・論点④「医療と介護の連携強化とは何か?」はこちら(1/4)

 

改定の方向性を踏まえて、TRAPE鎌田大敬氏が伝えたい「事業者が取り組むべき主な事項」

・「医療・介護報酬同時改定に関して現在までの整理」はこちら(12/14)

 

通所介護サービスの適正化について

・「通所介護に係る基本報酬の減算措置を含めた介護報酬の適正化」はこちら(12/12)

・「通所介護サービスの論点~生活機能向上連携加算の創設」はこちら(12/21)

 

訪問介護の生活援助の見直しについて

・「身体介護を含めて訪問介護の報酬を見直し」はこちら(12/7)

・「訪問介護サービスの論点~生活援助の担い手の拡大(基準の緩和)」はこちら(12/19)

 

有料老人ホーム等の併設事業所に対する集合住宅減算の強化について

・「有料老人ホーム等の訪問介護サービスの見直し」はこちら(12/5)

 

改定スケジュールはざっくりと把握しましょう

・「平成30年度介護報酬改定まで、あと4か月およびそのスケジュール感」はこちら(8/17)

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に税理士からお伝えします」

・火・木曜日は「介護事業の基礎知識バージョンアップ゚編」

・水曜日は「同族会社とその役員の手引き」

・金曜日は「相続税をわかりやすく!」

・土曜日は「会計の勉強を始めた起業者の方に“会計超理解ハンドブック”」

・日曜日は「住宅取得等資金の贈与の非課税」の誤りやすい事例