資産税の記事を紹介します。

 

今回は

 

配偶者居住権の設定後、配偶者が配偶者居住権を放棄したときは贈与税が課税されます

 

を紹介します。

 

 

配偶者居住権とは(ざっくりと)

 

配偶者が相続開始時に居住していた被相続人所有の建物を対象として,終身または一定期間,配偶者に建物の使用を認めることを内容とする法定の権利です。

遺産分割や被相続人の遺言により、配偶者に「配偶者居住権」を取得させることができます。

 

たとえば、夫が死亡し遺贈により妻が配偶者居住権を取得し5年後に配偶者居住権を放棄したときは

 

贈与税が課税されます。具体例は次のとおりです。

 

■建物の配偶者居住権消滅時の相続税評価額:2,000万円

■土地の配偶者居住権消滅時の相続税評価額:5,000万円

■建物建築日:2010年12月1日

■建物構造:木造

■建物所有者:被相続人(夫)

■遺産分割日:2021年3月20日(夫死亡日)

■配偶者の年齢:80歳10月(遺産分割日)

■建物・土地相続人:長男

■配偶者居住権放棄日:2026年3月20日(無償)

 

〔配偶者居住権の価額〕 

 

2,000万円-2,000万円×(33年-15年-8年)/(33年-15年)×0.789=1,124万円

 

 

耐用年数:33年(22年×1.5)

経過年数:15年(2010年12月1日~2026年3月20日:15年3ヶ月)

存続年数:配偶者の放棄時点の年齢85歳10月→切り上げ86歳

86歳の女性の平均余命は8.3年→6月未満は切り捨て8年

複利現価率:法定利率3%による8年の複利現価率は0.789

 

 

[土地の利用権( 配偶者居住権に基づく敷地利用権の価額)]

 

5,000万円-5,000万円×0.789=1,055万円

 

 

[贈与とみなされる金額]

 

1,124万円+1,055千円=2,179千円

 

 

<参考>

 

相続税法基本通達 9-13の2 

配偶者居住権が合意等により消滅した場合

 

「配偶者居住権が、被相続人から配偶者居住権を取得した配偶者と当該配偶者居住権の目的となっている建物の所有者との間の合意若しくは当該配偶者による配偶者居住権の放棄により消滅した場合又は民法第1032条第4項《建物所有者による消滅の意思表示》の規定により消滅した場合において、当該建物の所有者又は当該建物の敷地の用に供される土地(土地の上に存する権利を含む。)の所有者が、対価を支払わなかったとき、又は著しく低い価額の対価を支払ったときは、原則として、当該建物等所有者が、その消滅直前に、当該配偶者が有していた当該配偶者居住権の価額に相当する利益又は当該土地を当該配偶者居住権に基づき使用する権利の価額に相当する利益に相当する金額(対価の支払があった場合には、その価額を控除した金額)を、当該配偶者から贈与によって取得したものとして取り扱うものとする。」

 

 

相続税法基本通達 23の2-6 

配偶者居住権の設定後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得した当該配偶者居住権の目的となっている建物及び当該建物の敷地の用に供される土地の当該取得の時の価額

 

「配偶者居住権の設定後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得した当該配偶者居住権の目的となっている建物及び当該建物の敷地の用に供される土地(土地の上に存する権利を含む。)の当該取得の時の価額は、法第23条の2の規定に準じて計算することに留意する。」

 

「この場合において、法第23条の2第2項に規定する「当該配偶者居住権の価額」又は同条第4項に規定する「権利の価額」は、当該配偶者居住権の目的となっている建物又は当該建物の敷地の用に供される土地を相続若しくは遺贈又は贈与により取得した時に配偶者居住権の設定があったものとして計算する。」

 

 

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

秋の1日を元気にお過ごしください。

 

 

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