「公益信託の事業検討ワークショップ」の一般社団法人全国フードバンク推進協議会の事業案 ~ 公益信託[74]

公益信託の記事を掲載します。
一般社団法人全国フードバンク推進協議会が提案する「フードバンク拠点整備事業」について
を紹介します。
「公益信託の事業検討ワークショップ」とは
ガイドライン等の作成にあたっての具体的な事業モデルやニーズの把握、制度利用促進に向けた横展開可能なモデル事例の検討を主な目的として、公益信託の事業検討ワークショップが開催されています。
参加組織は次のとおりです
・ 全国こども食堂支援センターむすびえ
・ ちくご川コミュニティ財団
・ 長野県みらい基金
・ キッズドア
・ 全国フードバンク推進協議会
・ 泉北のまちと暮らしを考える財団
このうち一般社団法人全国フードバンク推進協議会の事業(案)とは
信託目的とは
全国に所在する遊休倉庫を公益信託として活用し、地域の食品支援活動および災害時の食料支援の拠点として整備・運営することを目的とします。
信託財産として提供された倉庫を、受託者コンソーシアムが管理・運用し、食品の寄贈受付・保管・配送、災害備蓄品の受け入れ、地域連携会議の開催等を通じて、生活困窮者支援と地域の安心・安全を支える体制を構築します。
信託財産は
土地・建物(倉庫)および付帯設備など
事業内容は
・ 寄附された倉庫を公益信託で管理し、食品支援活動の拠点として活用・物流機能を集約することで、食品ロス削減と支援活動の拡大を図ります。
・ 災害発生時には、地域の災害支援物資の受け入れ・配布拠点としての役割も担います。
寄附者および寄附財産情報については次のような想定です

受託者と信託管理人は次のような想定です

事業体制は次のような仕組みです

ニーズは
■ 遊休資産の活用による地域貢献
• フードバンク活動を通じて、使われていない資産(遊休不動産)が「地域の支え合い」に転換され、地域の困窮者への食糧支援の拡大に貢献できます。
• 相続や承継のタイミングで、「地域に何かを残したい」という委託者の想いに寄り添った信託を実現できます。
■ フードバンク活動における制度的メリット
• 助成金や短期契約に依存せず、長期的に安定した倉庫を確保できることで、活動の持続性が高まり、組織基盤の強化にもつながります。
• 冷蔵設備や衛生管理のための整備を計画的に進められ、食品の取り扱い量や物流効率が向上します。
■ 地域にとっての価値と制度の展開可能性
• 食品企業や福祉団体との連携を促進し、安定した支援ルートを構築できます。
• 災害発生等の緊急時には、地域の災害支援物資の受け入れ、配布拠点としての役割も担います。
• 全国のフードバンクが共通して抱える「倉庫不足」という課題に対し、再現性のある制度モデルとして展開可能です。
・信託財産の不動産(家屋・ビル)を拠点とした居場所の提供地域コミュニティに密着した居場所の設営地域との交流イベントにより文化的資本の提供を行い、子どもたちの健全な育成を促進する。加えて、地域の社会関係資本の形成・蓄積も行っていきます。
公益信託形成・遂行にあたっての課題と展開可能性は次のとおりです

(出所:第9回会議関係資料 内閣府公益法人行政担当室)
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター・F.ドラッカー)
立冬の1日、元気にお過ごしくださいね。
[編集後記]
ブログは、曜日によりテーマを決めて書いております。
月曜日~木曜日に、おもに消費税の記事を書いております。
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・「公益信託」
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