公益信託認可ガイドライン案「受託者の技術的能力」とは? ~ 公益信託[80]

公益信託の記事を掲載します。
ガイドライン案では、受託者に必要な「技術的能力」については、①「適正な運営の仕組み」、②「専門家の関与」、③「任務の安定性・継続性」が求められています
を紹介します。
公益信託においては多種多様な者が受託者となり得ることや受託者の属性に照らした多様な公益信託認可の申請が行われることが想定されることを踏まえて
受託者に求められる「技術的能力」は次の3つです
(公益信託規則第4条第2項)
①「適正な運営の仕組み」
②「専門家の関与」
③「任務の安定性・継続性」
①「適正な運営の仕組み」とは
公益信託事務の内容に照らして公益信託の適正な運営を確保する仕組みが整備されていることです。
具体的には
公益信託に係る重要な意思決定の適正性(コンプライアンスの確保を含む。)を確保するための体制、選考その他個別の意思決定を適切に行うための仕組み及び公益事務を実施するための人員・設備その他の体制が考えられます。
つまり、意思決定の適正性確保の体制として、次の事項が考えられます。
ア:信託会社、上場会社などが受託者
イ:法令・定款において、理事会等の三分の一ルールが定められている法人(公益法人、社会福祉法人等)が受託者
ウ:公益事務の内容、受託者の体制その他事務の適正性を確保するための受託者の取組、信託管理人の職務及び体制に照らして、意思決定に関して、適正な運営を確保する仕組みが確保されていると考えられるもの
※ 軽量な公益信託は、次の場合も適正な運営を確保する仕組みがあるとしてます。
エ:受託者の重要な意思決定について、信託管理人及び合議制機関の同意を必要とするもの
オ:受託者の重要な意思決定について、信託管理人(法令・定款において理事会の三分の一ルールが定められている法人又は独立した3人以上の信託管理人がいる場合)の同意を必要とするとともに、公益信託事務の実施状況について、信託管理人が原則として3か月に1回以上確認する旨を信託行為において定めているもの
②「専門家の関与」とは
公益信託事務を処理するのに必要な知識及び経験を有する者を関与させる仕組みが整備されていることです。
具体的には次のような考え方です
・公益事務の実施により公益目的を実現するには、公益事務に応じた専門性が確保されていることが必要です。
・受託者自身として専門家を確保している場合だけでなく、合議制機関の設置や第三者への委託により専門性を確保することも可能です。
・多数の中から選考するような場合には、専門家を含む合議制機関が選考を行うような仕組みが望まれます。また、資産運用に関して専門家の関与を得ることも考えられます。
③「任務の安定性・継続性」とは
公益信託の存続期間を通じて受託者としての任務を安定的かつ継続的に行う仕組みが整備されていることです。
具体的には次のような考え方です
・一般に、受託者の任務が終了した場合に、次の受託者を選定することは容易ではないことが多く、新受託者の選任方法(選定権限、選定手続等)について信託行為に定めておくことが望まれます。
・特に、受託者が自然人(法人であっても、実質的に自然人と同視できる場合を含む)である場合、何時かは死亡するほか、病気やけが等の事情で任務を遂行できなくなることも想定されます。公益信託の存続期間が5年を超える場合には、後継受託者の指定や具体的な選定プロセス等を定めていることが必須となります。
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。」
(ピーター・F.ドラッカー)
小寒の1日、朗らかにお過ごしくださいね。
[編集後記]
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