井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

一からはじめる会計のお手伝い。スタートアップの志を支える税理士。
Blog丁寧解説お役立ちブログ。
2022.05.15.Sun | 経理・会計

「悪い黒字」と「良い赤字」。銀行からの融資を受けやすくする黒字と赤字の決算書の考え方 ~ 中小企業の「決算書」の読み方[56]



「経理・会計」の記事です。



今回は




黒字でも「悪い黒字」、赤字でも「良い赤字」があります。「費用の前倒し」を検討してみましょう




を紹介します。



銀行からの融資を受けやすくするためには、決算書で利益は黒字ということが原則です。

しかし、売上が前期と比べて伸びることは確定していません。

売上が減少して、利益が伸びず赤字が発生することがあります。

こうしたことを踏まえて、銀行からの融資を受けやすくするために、黒字や赤字は長期的な視点に立って、決算を考えて行く必要があります。




1 「悪い黒字」を「良い黒字」に修正します




■ たとえば、当期1,000千円の黒字、次期▲200千円の赤字を予想した場合







■次期費用(600千円)を前倒しします。当期黒字を400千円、次期を赤字から黒字にします。これで2期黒字になります。



つまり、利益を平準化します。



2「悪い赤字」を「良い赤字」に修正します



■ たとえば、当期▲400千円の赤字、次期▲400千円の赤字を予想した場合



■次期費用(600千円)を前倒しします。当期赤字を▲1,000千円に。次期を赤字から黒字200千円にします。








つまり、赤字の先取りをするわけです。



決算を考えて将来の費用の前倒しを計画的に検討して実行します




次のような方法が考えられます。


■ 月払いの保険料を年払いに変更します。

■ 特別償却をします。

→ 中小企業が特定経営力向上設備を取得した場合の特別償却


■ 30万円未満の減価償却資産は即時償却します。

 → 「資産を経費に」30万円未満の減価償却資産は即時償却します


■ 消耗品を購入します。

 → 消耗品のまとめ買いで経費算入できますか?


■  経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)に入ります。

 → 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)のメリット


■ 貸倒引当金を設定します。

→ 一定の要件をみたせば債権の50%を経費計上できます


■  繰延資産を任意償却をします。

  →  創立費と開業費などの繰延資産の任意償却





変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。

(ピーター F.ドラッカー)

春の1日、元気にお過ごしくださいね。





ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。



・月曜日は「創業者のクラウド会計

・火曜日は「消費税

・水曜日は「個人の税金」

・木曜日と金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税

・土曜日は「創業者のクラウド会計

・日曜日は「経理・会計」






免責


ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。

カテゴリーで絞る
back記事一覧へ戻る

まずはお気軽にお問い合わせください

06-6318-7726

営業時間:9:00~17:00(月曜日~金曜日)

メールでのお問い合わせ