井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2020.01.23.Thu | 税金(個人)

雑損控除⑤ ~ 住宅等に現状回復のための支出がある場合(翌年・翌々年に支出した災害関連支出も対象になります)

 

地震や台風により災害を受けたとき、所得税の確定申告において、所得税の負担が軽減される仕組みがあります。「雑損控除」という所得控除です。

 

今回は、災害関連支出がある場合の雑損控除の取扱いを紹介します。

 

たとえば平成28年災害の影響により、平成30年に住宅に原状回復のための支出した場合

 

を紹介します。

 

翌々年の災害関連支出も適用を受けることができます

 

平成28年地震の影響により、翌々年の平成30年中に「災害に関連するやむを得ない支出」(災害関連支出)をした場合には、平成30年分所得税および復興特別所得税の確定申告において、雑損控除の適用を受けられる場合があります。

 

原状回復費も対象になります

 

この災害関連支出には、災害により損壊した住宅等の取壊し費用などのほか、破損した住宅等を被災直前の状態に戻すための費用(原状回復費)も含まれます。

 

雑損控除の対象(災害関連支出)となる原状回復費とは

 

災害により住宅等が損壊した場合において、その災害のやんだ日の翌日から1年を経過した日(大規模な災害の場合その他やむを得ない事情がある場合には3年を経過した日)の前日までに、その住宅等を被災直前の状態に戻すために支出した費用(原状回復費)のうち、その住宅等の損失の金額に相当する部分を除いた費用がある場合には、その支出した日の属する年分の損失の金額となります。

※ 下の図の⑥の部分(黄色部分)指しています。

 

 

支出した金額が原状回復費にあたるかどうか?通常は区分が困難です

 

住宅等の構造や材質を変更するなど、住宅等の使用可能期間や価値を高める支出は原状回復費には該当しません。

しかし、その支出した費用が住宅等の原状回復のための部分とそれ以外の部分とに区分することが困難な場合には、その支出した費用の30%を原状回復費とすることができます

 

 

(出所:国税局・税務署リーフレット 平成30年11月)

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

冬の1日を元気にお過ごしください。

 

 

災害を受けた個人が知っておきたい税金の負担が軽くなる仕組み

雑損控除

①  災害を受けた個人が知っておきたい税金の負担が軽くなる仕組み 

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 損失額が不明の場合には「損失額の合理的な計算方法」で算出します

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税金(個人)

 

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