井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2018.02.23.Fri | 税金(相続・贈与・譲渡)

相続税節税の原則~制度を活用する「債務は相続財産から差し引きます。債務(マイナスの財産)も財産です」

金曜日は、相続税や贈与税についてわかりやすく紹介しています。

普通の家庭でできる相続税の制度を活用した節税方法を紹介していきます。

三原則は次のとおり。

 

三原則のうち、第3原則の「制度を活用する」を紹介しています。

制度を活用して非課税・基礎控除を増やす方法です。

 

その中から「債務(マイナスの財産)も財産です」を紹介します。

被相続人から相続する財産は、現金や預金、土地といったプラス財産ばかりとは限りません。借金、未払いの税金、入院費、住宅ローンなどの債務とされる財産があります。

これらのマイナスの財産も引き継ぐ必要があります。

 

債務は相続財産から差し引きます

被相続人の借金などは、相続財産を計算する上で、差し引くことができます。

これを「債務控除」といいます。すべての債務を控除できるわけではありません。

控除できる債務は次の場合に限ります。

① 被相続人の債務であること。

② 相続開始の際に存在するものであること

③ 債務の金額が確実と認められるものであること

 

相続財産から控除できる債務はどうようなものか?例示します。

□ 住宅ローンやその他の借入金債務

□ 被相続人の相続開始以前の医療費等の未払債務

□ 被相続人(個人事業者)の事業上の買掛金等

□ 被相続人の所得税・住民税(相続開始後に納税するもの)

□ 被相続人の所有する不動産の固定資産税(相続開始後に納税するもの)

□ 被相続人(個人事業者)の事業税・消費税(相続開始後に納税するもの)

 

一方、控除できない債務は次のようなものです

□ 債務の弁済が確実でない債務 … 保証債務(原則)

□ 墓地、仏具等の購入にかかる未払金債務

   ※ そもそも墓地等が非課税財産ですからそれに対応する債務は控除できません

□ 被相続人の死亡後に発生した相続財産に関する費用(例えば、相続財産に関する公租公課、管理・保存費用など)

 

相続人が、被相続人の未払医療費を支払った場合の「医療費控除」の適用は?(確定申告時期なので紹介します)

次のとおりです

① 被相続人の準確定申告で医療費控除は … 適用できません

② 相続人の確定申告で医療費控除は   … 適用できます

③ 相続税の債務控除は … 適用できます

 

相続税に関することで気になることがあれば、お気軽に電話やメールでご相談ください(初回無料です)。

次回の3/2(金)は「債務控除で迷いやすいお葬式にかかる費用」を紹介します。

 

Every day is a new day!

みなさん!今日も冬の1日を元気にお過ごしください。

 

金曜日は、「相続税に関する基礎知識」として「誰でもできる節税の三原則」を紹介しています。

・「相続税の節税の三原則~生前贈与と制度をフルに活用します」はこちら(12/8)

・「三原則のひとつ~不動産を活用する。お金をモノに換えておく」はこちら(12/15)

・「お金をモノに換えておく。小規模宅地等の減額特例」はこちら(12/22)

・「小規模宅地等の減額特例~土地を誰が相続するかにより評価額が変わります」はこちら(12/29)

・「小規模宅地等の減額特例~二世帯住宅は登記で特例適用が使えるどうかが分かれます」はこちら(1/5)

・「空き地を活用してアパートを建てるスキームとは」はこちら(1/12)

・「減額特例は老人ホームに入居した場合には適用がありますか?」はこちら(1/19)

・「制度を活用する!~生命保険のメリット」はこちら(1/26)

・「制度を活用する!~高齢で無保険であれば一時払い終身保険がおすすめです」はこちら(2/2)

・「生命保険金を活用する~保険料を支払っていた人は誰ですかに注意」はこちら(2/9)

・「養子縁組の活用~両刃の剣です」はこちら(2/16)

 

「相続の権利」でよく問題となるケースは、次のとおり。

・「子どもがいる女性が再婚した場合の相続を考えます」はこちら(9/15)

・「子どもがいない夫婦の相続はどうなりますか?」はこちら(9/22)

・「離婚して慰謝料としてマイホームを夫から受け取りました。税金は?」はこちら(9/29)

・「面倒を見てくれていた同居の息子の嫁がいても、相続権はありません」はこちら(10/6)

・「おひとりさまの相続?」はこちら(10/13)

 

争族”を避けるための事前の基礎知識は、次のとおり。

・「遺産を相続人で分ける場合、平等は難しい」はこちら(10/20)

・「介護や世話の評価は、もめる原因に一番なりやすい」はこちら(10/27)

・「特別受益の持ち戻しは公平な相続を行うための気が利いた制度ですが」はこちら(11/3)

・「残す側の思いをしっかりと伝える遺言書」はこちら(11/10)

・「自筆証書遺言・公正証書遺言と成年後見制度の活用」はこちら(11/17)

・「遺言書に関係なく全員の合意があれば相続することができます!」はこちら(11/24)

・「遺産分割の話し合いがまとまらないと相続税に不利益が出てきます」はこちら(12/1)

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~初めて開業する方に、税理士からお伝えします」

・火・木曜日は「介護事業の基礎知識バージョンアップ゚編」

・水曜日は「同族会社とその役員の手引き」

・金曜日は「相続税や贈与税についてわかりやすく」

・土曜日は「会計の勉強を始めた起業者の方に“会計超理解ハンドブック”」

・日曜日の「住宅取得等資金の贈与の非課税の誤りやすい事例」

 

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