井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2020.07.21.Tue | 介護事業

改定の論点となる「自立支援・重度化防止の推進」について ~ 2021年度介護報酬改定に向けて[2]

 

社会保障審議会・介護給付費分科会で、2021年度の介護報酬改定の議論が進んでいます。

 

今回は、改定の論点となっている

 

“自立支援・重度化防止の推進”

 

を紹介します。

 

介護報酬改定に向けた今後のスケジュールは次のとおりです

 

①分科会で2020年夏まで総論的な議論を行います。

②分科会で2020年秋以降に具体的な議論を行います。

③年末の予算編成過程で改定率が決まります。

④改定率を踏まえて2021年1月頃に答申を行います。

 

総論としての論点のポイントは次の4つです

 

①地域包括ケアシステムの推進

自立支援・重度化防止の推進

③介護⼈材の確保・介護現場の革新

④制度の安定性・持続可能性の確保

 

このうち②の「自立支援・重度化防止の推進」とは次のとおりです。

 

「自立支援・重度化防止の推進」の趣旨とは

 

健康寿命の延伸を図っていくこととしており、高齢者に対しては、フレイル対策(運動、口腔、栄養等)を進める観点から、介護予防と保健事業の一体的実施を進めるとともに、一般介護予防事業などを活用し介護予防の取組の充実を図っていく必要があります。

 

「自立支援・重度化防止の推進」の論点は次の5つです。

 

自立支援・重度化防止等を進めるためには、介護関連データを活用しながら取組を進めていくことが重要です

 

■エビデンスに基づいた介護を実践しつつ、科学的に妥当性のある指標などを現場から収集・蓄積、分析し、分析の成果を現場にフィードバックしてさらなるエビデンスに基づいた介護の実践に繋げていく循環を創出し、現場・アカデミアなどが一体となって科学的裏付けに基づく介護を推進する仕組みを形成していくことが重要です。

 

■介護の場は高齢者の生活の場でもあることから、生活の視点を重視し、社会参加の状況など生活の中での本人の状態や日中の過ごし方などの情報についても、データの収集・活用を検討することが重要です。これらを踏まえて、どのような方策を考えるか?

 

介護の質の評価するための評価指標について

 

介護の質の評価に関して、各介護サービスや加算の特性、測定項目の信頼性などを踏まえつつ、リハビリテーション、口腔・栄養を始め、各介護サービスの評価について、妥当性のある評価指標の在り方をどのように考えるか?

 

プロセス評価について

 

プロセスの評価について、これまでリハビリテーション・機能訓練、口腔・栄養などの分野で進められてきています。これらを含め、各介護サービスは、データ解析により得られるエビデンスなどを利活用しながら、PDCAサイクルを回しつつ推進していくことでより効果的に実施することができると考えられるが、どのような方策があるか?

 

アウトカム評価について

 

アウトカムの評価について、平成30年度介護報酬改定において通所介護にADL維持等加算を設けています。平成30年度介護報酬改定の検証も踏まえながら、クリームスキミングにも留意しつつ、さらなる取組としてどのような方策を考えるか?

 

リハビリテーション・機能訓練、口腔・栄養について

 

リハビリテーション・機能訓練、口腔・栄養について、より効果的な自立支援・重度化防止に向けた取組としていくためには、各職種の役割分担の明確化を図りつつ、医療と介護、さらには介護サービス間の連携により、適時適切でより効果の高いサービス提供を実現するとともに、生活の視点も重視しながら、各分野が連携して取り組んでいくことが重要です。これを踏まえてどのような方策が考えるか?

 

(出所:社会保障審議会介護給付費分科会資料 20/06/01)

 

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

向暑の1日を元気でお過ごしください。

 

2021年度介護報酬改定に向けて

[1] 改定のスケジュールと改定の論点となる「地域包括ケアシステムの推進」

 

2040年問題

① 介護保険制度地域支援事業の「生活支援サービス」へのニーズの増加

 介護サービスの利用者数は2040年度までに約1.5倍に増える見込です

③ 「ポスト2025年」2040年に向けて介護事業を考えるときの視点

④ 2040年に向けて介護事業を考えるときの視点「健康寿命の延伸」とは

 介護事業を考えるときの視点「医療・福祉サービスの改革」とは

⑥ 介護事業を考えるときの視点「健康寿命の延伸プラン」の内容とは

⑦ 生産性の向上を図るための「医療・福祉サービスの改革」の内容とは

 「2040年を見据えた社会保障の将来見通し」マンパワーシミュレーション

 介護ロボット開発等加速化事業と税制優遇措置(税額控除と固定資産税の特例

⑩ 介護ロボットの導入による業務負担軽減と経営力向上計画の作成

⑪ 管理者要件」主任ケアマネジャー以外も継続可能です。経過措置を6年間延長

 2021年度介護報酬改定に向けた検討事項について

 2021年度「介護保険制度改正の全体像」(介護保険制度の見直し関する意見

 「一般介護予防事業の推進」~介護保険制度の見直し関する意見

⑮ 総合事業の効果的な推進 ~ 介護保険制度の見直し関する意見(介護保険部会

 求められるケアマネジメントとは何か

 保険者(市町村)機能の強化を図るためのPDCAプロセスの推進

 保険者(市町村)機能の強化【調整交付金】【データ利活用の推進】

 地域の実情に応じた地域包括ケアシステムの取り組みが必要

 地域包括ケアシステムの推進【医療・介護の連携

㉑ これからの介護保険事業計画における「認知症施策の総合的な推進

 「介護人材の確保と介護現場の革新」~介護保険制度の見直し関する意見

 被保険者範囲と受給者範囲の見直しの視点【介護保険制度の見直し関する意見】

㉔ 今後の補足給付の在り方についての検討【介護保険制度の見直し関する意見】

㉕ 施設サービスにおける多床室の室料負担について

 ケアマネジメント(居宅介護支援)の10割給付(自己負担はゼロ)の見直し

 軽度者(要介護1・2)への生活援助サービスに関する給付の在り方について

 費用負担が重いときの高額介護サービス費(利用者負担が一定額を超えると払い戻しされます)について

 利用者負担割合を「3割」または「2割」とする所得等基準について

 現金給付を介護保険給付として制度化するか否か

 要介護認定制度の簡素化について

㉜ 住所地特例の対象施設と同一市町村にある認知症高齢者グループホームを住所地特例の対象とすることについて

 

 

高齢化に伴う日本の社会的課題に対して、会計・税務専門職としての役割を果たしたいと考えております。

 

火曜日は、介護事業に関する記事を紹介しています。

ブログ記事は

http://www.y-itax.com/category/kaigo/

 

 

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創業起業サポート 「創業者応援クラウド会計サービス」と「顧問相談クラウドサービス」

 

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

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・火曜日は「介護事業」

・水曜日は「消費税」

木曜日は「知っておきたい法人税の基礎知識」

・金曜日は「贈与や相続・譲渡など資産税」

・土曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」

・日曜日は、テーマを決めずに書いています。

 

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