民法(相続法)が改正されました。

配偶者居住権は、2020年7月12日までの政令で定める日に施行されます(自筆証書遺言保管制度も同じ)。

 

「配偶者居住権」は新たな法定の権利です

配偶者居住権とは、配偶者が相続開始時に居住していた被相続人所有の建物を対象として,終身または一定期間,配偶者に建物の使用を認めることを内容とする法定の権利です。新たに創設されました。

 

遺産分割や被相続人の遺言により、配偶者に「配偶者居住権」を取得させることをできるようにします。

 

現行では「配偶者が居住不動産を取得する場合には,他の財産を受け取れなくなってしまう」という問題点がありました

 

つまり、日本では不動産が高額のため、たとえば配偶者が居住していた不動産を遺産分割により相続すると、法定相続分のほとんどが居住用不動産となってしまい、他の相続財産(預貯金など)が取得できない、という問題点が指摘されていました。

 

たとえば具体的には

相続人:妻と子ども2人

遺 産:自宅2,000万円、預貯金3,000万円の場合

この場合、妻と子どもの相続分は1/2ずつ(妻:2,500万円、子ども:2,500万円)です

 

配偶者は、住む場所はありますが、毎日の生活費や万が一の時の現金等が不足する不安がありました。

 

(出所:法務省資料)

 

そこで、配偶者が低い価額で取得できる長期的な居住権(「配偶者居住権」)を創設したわけです

これにより、配偶者は自宅での居住を継続しながらその他の財産も取得できるようなります。

 

先ほどの例でいうと

自宅の不動産2,000万円を、配偶者居住権 1,000万円と負担付きの所有権1,000万円とに分解するわけです。

1/2の同じ相続分ですが、相続財産の内訳が違ってきます。

 

妻1/2 配偶者居住権 1,000万円+ 預貯金 1,500万円=2,500万円

子1/2 負担付きの所有権 1,000万円+ 預貯金 1,500万円=2,500万円

 

(出所:法務省資料)

 

「配偶者居住権」の創設により、遺言書の内容、生前の遺産分割などが変わってきます。

新制度により遺産分割の選択肢が増えます。

まだ配偶者居住権の財産評価の詳細は決まっていませんが、詳細が明らかになれば、制度の効果的な利用をおすすめします。

 

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