金曜日は相続税をわかりやすく。

民法(相続法)が改正され「遺留分制度」が見直しされています

 

遺留分とは、相続人の最低限の取り分のことです

 

遺留分を有する相続人は、配偶者、子、直系尊属です。兄弟姉妹には遺留分はありません。

遺留分の割合は次のように定められています

① 直系尊属のみが相続人であるときは、3分の1

② その他の場合は、2分の1

 

遺留分については

相続人によって最低の取り分が保証されています

 

見直しの原因となった制度の問題点とは

 

■遺留分減殺請求権の行使によって遺産が共有状態になります。これが事業承継の支障となっているという問題があります。

■遺留分減殺請求権の行使によって生じる共有割合は,目的財産の評価額等を基準に決まるため,通常は,分母・分子とも複雑な共有状態になります。

 

具体例:

経営者であった被相続人が,事業を手伝っていた長男に会社の土地建物(評価額1億1123万円)を,長女に預金1234万5678円を相続させる旨の遺言をし,死亡した(配偶者は既に死亡)。遺言の内容に不満な長女が長男に対し,遺留分減殺請求をした場合

 

長男:土地建物 1億1123万円

長女:現金預金 1,234万5,678円

 

長女の遺留分侵害額 :18,548,242円

遺留分侵害額の計算

18,548,242

=(1億1123万円+1,234万5,678円)×1/2×1/2-1,234万5,678円

 

会社の土地建物が長男と長女で複雑な共有状態になります

 

長女持分割合:18,548,242円/1億1123万円

長男持分割合:92,681,758円/1億1123万円

 

見直しのポイントは

 

■遺留分減殺請求権から生ずる権利を「金銭債権化」します。

■金銭を直ちには準備できない受遺者等の利益を図るため、受遺者等の請求により、裁判所が金銭債務の全部又は一部の支払につき「相当の期限」を認めることができるようにします。

 

見直しにより課題が解消されます

 

■遺留分減殺請求権行使による共有関係を回避することがでます。

■遺贈等の目的財産を受遺者等に与えたいという遺言者の意思を尊重することができます。

先の例でいえば長女は長男に18,548,242円を金銭請求し、後継者の長男は会社の土地建物を利用して事業を継続することができます。

 

(図の出所:「法務省資料」より)

 

 

税務の手続きにおいては、更生の請求することに変更はありません。

相続でご心配されている方は、ぜひご相談ください。

 

Every day is a new day!

秋の1日を元気にお過ごしください!

 

相続税をわかりやすく!

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争族を避けるための基礎知識、相続の権利でよく出てくる問題、節税の三原則などをお伝えしています。

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