井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

一からはじめる会計のお手伝い。スタートアップの志を支える税理士。
Blog丁寧解説お役立ちブログ。
2018.08.27.Mon | 創業

freeeを使いこなすコツ。クレジットカードを同期設定などにより記帳を自動化できます。しかし領収書や請求書をもとに手動で取引を登録せざるを得ない場合があります。~創業者のクラウド会計⑥

 

そのような場合は「取引を登録」を用います。

記帳を自動化できない取引がありますので、ご注意ください

 

よくあるのは、現金取引が少なく、毎月、領収書の枚数が少ないケースです。

わざわざ、現金出納帳のテンプレートを利用して取り込む必要はありません。

領収書を元に、手動で取引を登録する方が効率的です。

また、発生ルールで記帳する場合も手動で取引を登録する必要があります。

 

このような場合は「手動で取引を登録する」を使います

 

たとえば、現金でコピー用紙(消耗品費)5千円を購入したケース。

「発生日(取引内容が確定した日)」と「決済日(資金の支払をした日)」が同じです。

こうしたケースは、決済ステータスを「完了」として取引を登録し、決済済みの取引として登録します。

次のとおりです。

 

その際の入力項目は次のとおりです

 

■収支…収入または支出から選択(この場合は支出です)

■決済…「完了」を選択します

■口座…決済した口座を選択(現金で決済した場合は「現金」を選択します)

■取引日…収支の発生した日を選択(「現金」を支払った日のことです)

■勘定科目…フォームにキーワードを入れて検索するか、クリックすると表示される候補の中から選択します。

■金額…金額を消費税込みで入力します

■取引先…品目・部門・メモタグ入力したい情報があれば候補から選択します

※ 候補に入力したい項目がない場合は新規作成します

■備考…メモとして入力したい情報があればフリーワードで入力します

 

 

決済の前に、未決済の取引を登録する場合にも使用します

 

「発生日(取引内容が確定した日)」と「決済日(資金の支払をした日)」が異なる場合は、決済ステータスを「未決済」として取引を登録します。

つまり、掛けの場合です。

 

次のような取引です。

自社は5月31日に、〇×ソリューション株式会社にソフトエアを納品し、請求書を発行した。

 

その際の入力項目は次のとおりです

 

■収支…収入または支出から選択(この場合は収入)

■決済…「未決済」を選択します。

■期日…予定している支払日を選択します。

■取引日…収支の発生した日を選択します(この場合は「請求書を発行した日」です)。

■勘定科目…フォームにキーワードを入れて検索するか、クリックすると表示される候補の中から選択します。

■金額…金額を消費税込みで入力します。

■取引先…品目・部門・メモタグ入力したい情報があれば候補から選択します。

※ 候補に入力したい項目がない場合は新規作成します。

■備考…メモとして入力したい情報があればフリーワードで入力します。

 

freeeは「自動で経理」で処理するのが基本ですが、「自動で経理」で登録できない処理があります。それが「未決済の取引」です。

未決済の取引は「自動で経理」が使えないと、覚えておいてください。

 

つまり「未決済の取引を登録する」とは

 

freeeの取引データには、「決済済み」と「未決済」の2種類のステータスがあります。対価の支払い・回収が完了している場合に「決済済み」、そうでない場合に「未決済」を選択します。

未決済で取引を登録することで、売掛金や買掛金が自動的に計上されます。

後払いとなる取引の場合は、通常は発生日に未決済の取引を登録し、後から決済情報を登録する(消し込む)という順序で処理することになります。

 

その後「決済情報」を登録します

 

銀行に振り込まれるなどして未決済取引の支払・回収が完了したら、決済を登録します。

「取引」→「取引の一覧」を開いて、決済状況が「未決済」の取引に絞り込むことで、未決済の取引を見つけやすくなります。

 

 

取引を選択すると、取引の詳細が表示されますので、[決済を登録]をクリックします。

 

 

取引の金額と入出金額が異なる場合

 

入出金時に手数料が追加されていた場合は、手数料込みの金額を入力し、「支払手数料として登録」にチェックを入れたまま登録すると、手数料分の取引を追加しつつ決済できます。

 

支払手数料をこちらが負担する場合です。

100,000円の売上で、108円の振込手数料を負担した場合(入金額は99,892円)

 

 

逆に支出取引の場合

相手が手数料を負担した場合は、そのことをこちらが考慮する必要はありませんので、出金金額をそのまま決済登録します。

たとえば具体的には

80,000円の取引の支払いをする際に、相手が216円の振込手数料を負担した場合でも、こちらが実際に払うのは80,000円です。決済金額は80,000円とします。

決済金額を「79,784円」とする必要はありません。

 

 

かりに、たとえば決済金額を「79,894円」にしても、「差額を相手方が負担し、出金金額に含む」にチェックを入れたままにすると、80,000円が決済されたものとして登録されます。

 

よくあるのが個人事業主で源泉所得税が控除されているケース

 

たとえば、100,000円を売上げたので売掛金を登録しました。

その入金が8月24日にありました。

源泉所得税10,210円と振込手数料290円が控除され、入金額は89,500円

 

これは、次の3つの登録が必要になります。

① 100,000円の売掛金の消し込みの登録

② 10,210円の源泉所得税を控除する取引の登録

③ 290円の振込手数料を控除する取引の登録

 

画面でみると次ような画面になります。

 

 

画面に慣れるまで少し時間がかかるかと思います。

 

freeeのすべての機能を理解する必要はないと思っています。それでは時間がいくらあっても足りません。

自分の記帳にとって必要な機能は何か?を考えて、その部分を理解できれば十分だと考えています。

 

Every day is a new day!

夏の1日を元気にお過ごしください。

会計事務所向けfreee認定アドバイザーへの登録はこちらから

 

月曜日は「開業のための基礎知識」~初めて開業する方に、必要な準備や基礎知識を税理士からお伝えしています。

「開業のための基礎知識」ブログ記事は

http://www.y-itax.com/category/kaigyo/

 

創業者のクラウド会計

① 創業者にとってクラウド会計を使う6つのメリット

② 創業者は必ず、65万円の青色申告特別控除を受けましょう

③ クラウド会計で経理を楽に!「すぐに」「簡単に」と思わないほうがいいです

 口座を自動連携させても最後に残るのは現金。手書きの現金出納帳はやめましょう

⑤ 自宅兼事務所の家賃など、支出にプライベート用と事業用の双方が混ざっています

 

事業計画(創業計画書)の立て方

① なぜ、事業計画(創業計画書)が必要なのか

② なぜ自己資源の確認が必要なのか

③ 事業内容の確認とは、ビジネスモデルのグランドデザインを行うこと。事業継続後、何度でも見直します

④ 販売・仕入・資金計画、このうち販売計画は経営戦略の最重要項目です

⑤ 収益の予想を立て、軌道に乗るまでの収支の流れを把握する

⑥ キャッシュには余裕を持って事業計画を立てましょう

 

開業前に知っておきたい創業融資の知識創業時の資金調達は、次のとおりです。

①  自己資金と金融機関からの借入の考え方 

② 創業時の資金調達は、はじめに公的融資を考える。   

③ 日本政策金融公庫 <新企業育成貸付> 新規開業資金とは。

④ 日本政策金融公庫 <新企業育成貸付> 女性・若者・シニア起業家支援資金とは。

⑤ 日本政策金融公庫 <新企業育成貸付> 中小企業経営力強化資金とは

⑥ 日本政策金融公庫 無担保・無保証の新創業融資制度とは

 

事業開始前に知っておきたい経理と消費税の基礎知識は、次のとおりです。

① 普通預金通帳で資金管理をする! 

② 経理の必要性!経理は将来性を計る指標です。 

③ 記帳~会計ソフト利用の検討をおすすめします!

④ 記帳から確定申告、ざっくりとイメージしてください。  

⑤ 確定申告書を作成、場合によっては税理士への依頼を考える。  

⑥ 消費税の計算方法は2つ、選択は慎重に。   

⑦ 帳簿や証憑類は整理して7年間保存する。  

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計」

・火・木曜日は「平成30年度介護報酬改定の重要事項」

・水曜日は「新事業承継税制」特例のポイント解説

・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日は「贈与税についてわかりやすく!」

 

 

カテゴリーで絞る
back記事一覧へ戻る

まずはお気軽にお問い合わせください

06-6318-7726

営業時間:9:00~17:00(月曜日~金曜日)

メールでのお問い合わせ