来年の10月1日から消費税税率10%への引き上げに伴い、介護報酬の改定が決まりました。厚生労働省は「消費税増税への対応として、2019年10月から介護事業者に支払われる介護報酬を0.39%引き上げる」と発表しました。

 

社会保障審議会介護給付費分科会第167回(平成30年12月19日)

 

次のような発表がありました。

 

 

(出所:介護給付費分科会資料)

 

審議報告の「介護保険サービスに関する消費税の取扱い」概要は次のとおりです。

このブログ「消費税10%への引き上げ対応の介護報酬改定の考え方」で紹介してきたものと同様です。

 

基本単位数の取扱い

 

基本単位数の上乗せ率については、人件費、その他の非課税品目を除いた  課税経費の割合を算出し、これに税率引上げ分を乗じて基本単位数への上乗せ率を算出します。

 

加算の取扱い

 

■課税経費の割合が大きいと考えられる加算については、基本単位数への上乗せと同様に課税費用に係る上乗せを行います。

■一方、上乗せすべき単位数が1単位に満たない等個別に上乗せ分を算出して対応することが困難な加算については、基本単位数への上乗せに際し、これらの加算に係る消費税負担分も含めた上乗せ対応を行います。

■その際、単位数ではなく基本単位数の割合で設定されている加算や、交通費相当額で設定される福祉用具貸与に係る加算については、上乗せ対応を行いません。

 

 

基準費用額、負担限度額の取扱い

 

■2017年度介護事業経営実態調査による平均的な費用額と基準費用額を設定した際の平均的な費用額に一定の変動幅がみられます。一部費用については、消費税率引上げにより負担が増加することが見込まれます。

このため、利用者負担への影響を加味しつつ、8%から10%への消費税率引上げによる影響分を現行の基準費用額に上乗せを行います

■他方、食費・居住費に係る負担限度額については、入所者の所得状況等を 勘案して決めており、これは消費税率の引上げにより直接的に変動するものではないことから、見直しは行いません。

 

<参考>

生活保護受給者などでは、その負担能力に鑑みた「負担限度額」が設定されています。「基準費用額」と「負担限度額」との差額は、「補足給付」として保険給付がなされます。

これにより、補足給付に係る基準費用額の引き上げ分の対応として、別途国費7億円程度が見込まれています。

 

区分支給限度基準額について

 

消費税引上げに伴う基本単位数等への上乗せ対応を行うことにより、従前と同量のサービスを利用しているにもかかわらず、区分支給限度基準額を超える利用者が新たに生じる可能性があること等から、消費税率引上げの影響分について、区分支給限度基準額を引き上げます。

 

特定福祉用具販売、住宅改修サービス費および福祉用具貸与について

 

特定福祉用具販売および住宅改修サービス費については、市場価格による保険給付が行われており、特段の対応は行いません。

本年 10月から設定された福祉用具貸与の上限額について、税率引上げ分を引上げます。

 

 

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火曜日は「介護事業の基礎知識~平成30年度介護報酬改定」として記事を紹介しています。

ブログ記事は

https://www.y-itax.com/category/kaigo/

 

平成31年度の介護報酬改定(2019年10月実施)

① 介護事業の消費税の考え方

 高額対応投資

③ 介護報酬への上乗せ

 介護報酬への上乗せ(平成26年時5%→8%での対応

⑤ 食費・居住費の基準費用額・補足給付

 

平成30年度

「有料老人ホームなど特定施設入居者生活介護」の介護報酬改定は次のとおりです。

① 「新しい住宅セーフティネット法」が10月25日から施行されています

② そもそも特定施設入居者生活介護とは 

③ 吹田市のサービス見込量の推計について

④ 有料老人ホームなど基本報酬の引上げを抑え、医療連携に新加算

⑤ 「身体拘束廃止未実施減算」への対応

⑥ 身体拘束廃止未実施減算とは

⑦ 生活機能向上連携加算の創設

 若年性認知症入居者受入加算の創設

 口腔ケアによるQOL改善と栄養状態の管理を評価

 ショートステイ特定施設入居者生活介護の利用者数の上限見直し

⑪ 前払金の保全措置義務違反の有料老人ホームへの指導を強化

⑫ スプリンクラー設置義務の経過措置は平成30年3月31日に終了

 

「通所介護」の重要事項は次のとおり。

① ADL(日常生活動作)維持等加算の算定ポイント

 基本報酬のサービス提供時間区分の1時間ごとの見直し

③ 生活機能向上連携加算の創設のポイントと影響

 栄養スクリーニング加算創設のポイント

⑤ 「栄養改善加算」外部との連携で管理栄養士を配置した場合にも算定可能

 共生型生活介護など介護と障害福祉の両方で共生型サービスが始まっています

 通所介護の共生型サービス提供の考え方

⑧ 障害福祉サービス事業所が要介護者にサービスを提供する場合

 

「認知症対応型共同生活介護」重要事項は次のとおり

① 認知症対応型共同生活介護と医療連携体制加算の区分新設

② 退院後の再入居受け入れの評価の新設

③ 緊急ショートステイの見直し

④ 口腔衛生管理体制加算の創設

⑤ 栄養スクリーニング加算の創設

⑥ 生活機能向上連携加算のポイント

⑦ 介護職員処遇改善加算の見直しポイント

 

「介護老人保健施設」重要事項は次のとおり

① 類型が大きく見直されました。在宅復帰・在宅療養支援等指標が導入

② 介護老人保健施設の役割は在宅復帰・在宅療養支援。基本報酬体系が大幅に見直し

③ 在宅復帰率が低くても在宅復帰・在宅療養支援機能加算Ⅰを算定し「加算型」で増収

④ かかりつけ医連携薬剤調整加算の新設

⑤ 所定疾患施設療養費Ⅱの新設

 

「訪問看護」重要事項は次のとおり

① 基本報酬の見直しで要支援者向けの報酬体系を新設。リハビリ職の訪問が報酬減

② 訪問看護ステーションにおける理学療法士等による訪問の見直し

③ 中重度者対応やターミナルケア促進するため看取りや24時間対応を評価します

④ 複数名訪問加算〝複数名による訪問看護に係る加算の実施者の見直し〟

 

「居宅介護支援」重要事項は次のとおり

① 居宅介護支援は、見直されて基本報酬は約1%引き上げ

② 入院時情報連携加算(Ⅰ:月200単位、Ⅱ:月100単位)の見直し

③ ケアプラン初回作成の手間が評価された退院・退所加算の見直し

④ ターミナルケアマネジメント加算の新設

⑤ 改定の目玉 医療・介護連携を促進する観点で新設された特定事業所加算Ⅳ

⑥ 主任ケアマネジャーであることを管理者要件とする管理要件の見直し

 

「訪問介護サービス」重要事項は次のとおり

① 基本報酬の見直しは

 見守り的援助は身体介護に該当することを明確化

 新たに生活援助従事者研修課程が創設されました。

④ 生活機能向上連携加算に下位ランクの加算Ⅰを新設

⑤ 集合住宅減算はすべての建物が対象となります

⑥ 訪問回数の多いケアプランは市町村に提出し、地域ケア会議で検討を義務付け。

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計

・火曜日は「平成30年度介護報酬改定の重要事項」

・水曜日は「新事業承継税制特例のポイント解説

・木曜日は「法人節税策の基礎知識

・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日は「贈与税をわかりやすく!」

 

免責

ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。