井上寧(やすし)税理士事務所井上寧(やすし)税理士事務所

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2019.08.13.Tue | 介護事業

最終の加算の支払いがあった後、「介護職員等特定処遇改善実績報告書」を提出する必要があります ~ 介護職員等特定処遇改善加算⑫

 

2019年10月の消費税率の10%への引き上げに伴い、新加算が創設されています。

新加算は、「介護職員等特定処遇改善加算」です。

略して「特定処遇改善加算」。

 

改善計画書の提出後、「介護職員等特定処遇改善実績報告書」を都道府県知事に対して提出することになります

 

実績報告書の提出時期は

 

各事業年度における最終の加算の支払いがあった月の翌々月の末日までに

 

実績報告のうちポイントは

「実施した賃金改善に係る賃金項目および方法」です

 

「別紙様式3の⑦欄」に記載する事項です。

 

 

記載する項目は次のとおりです。可能な限り具体的に記載します

 

■賃金改善を行う賃金項目

増額若しくは新設した給与の項目の種類(基本給、手当、賞与など)

■賃金改善の実施時期

■対象職員

■一人当たりの平均賃金改善額

 

「『経験・技能のある介護職員』の基準設定の考え方は、必ず記載」します

 

なぜなら、「10 年以上の勤続年数を有しない者であっても業務や技能等を勘案して対象とするなど、各事業所の裁量により柔軟に設定可能である。」となっています。実績報告書では、事業所が裁量した考え方を聞いているわけです。

 

また、「経験・技能のある介護職員」のグループを設定しないケースもあります

 

事業所内で相対的に経験・技能の高い介護職員を「経験・技能のある介護職員」のグループとして設定し、その中で月額8万円の賃金改善となる者等を設定することが基本となっています。

しかし、事業所によっては、介護福祉士の資格を有する者がいない場合や、比較的新たに開設した事業所で、研修・実務経験の蓄積等に一定期間を要するなど、介護職員間における経験・技能に明らかな差がないケースがあります。

このような場合は、「経験・技能のある介護職員」のグループを設定しません。

「経験・技能のある介護職員」のグループを設定しない理由を、実績報告書に具体的に記載する必要があるわけです。

 

「2019 年度介護報酬改定に関するQ&A(平成31 年4月12 日)」ではそれらを受けて

 

「どのような経験・技能があれば「経験・技能のある介護職員」のグループに該当するかについては、労使でよく話し合いの上、事業所ごとに判断することが重要」と解説しています。

 

実績報告書は次ような様式です。

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

夏の1日を元気でお過ごしください。

 

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火曜日は「介護事業の基礎知識~平成30年度介護報酬改定」として記事を紹介しています。

ブログ記事は

http://www.y-itax.com/category/kaigo/

 

介護職員等特定処遇改善加算(2019年10月実施)

①  新たな介護職員処遇改善加算の「取得要件」と「加算率」

 3要件のうち「職場環境等要件」と「見える化要件」とは

 平均賃金改善額の職員配分比率について

④ 勤続10年以上の介護福祉士がいない「経験・技能のある介護職員」のルール

 「特定加算」の仕組みと賃金改善の考え方の3つのポイント

 経験・技能のある介護職員」の賃金アップが不可能な場合

 特定処遇改善加算と処遇改善加算を合計した上乗せ率、最上位20%

 改善計画書作成2つのポイント。「特定加算の見込額」と「賃金改善の見込額」

 改善計画書の作成ポイント「各々のグループの平均賃金改善額を算出

⑩ 改善計画書の作成ポイント。3要件のうち「職場環境等要件」とは

 「見える化要件」とは

 

2025年に向けた介護人材の確保~介護人材確保の具体的な方策

 離職者の7割が入職後3年以内の者

② 新任介護人材の早期離職防止のための具体的な方策

③ なぜ、介護職は働き続けるためのキャリアパスの構築ができないのか

 介護職に必要なキャリアパスのキーワードは「多職種によるチームケアの推進」

 介護職のグループリーダーが担うべき役割と能力

 介護職のグループリーダー育成の考え方

 介護職のキャリアパスの考え方について

 介護人材のすそ野の拡大を図るための「入門的研修の実施

⑨ 介護の在留資格。外国人の在留資格「特定技能」(介護)の創設

⑩ 特定技能(介護)は技能実習生の重要な受け皿です

 特定技能(介護)制度における外国人保護の新たなルール

 

平成31年度の介護報酬改定(2019年10月実施)

① 介護事業の消費税の考え方

 高額対応投資

③ 介護報酬への上乗せ

 介護報酬への上乗せ(平成26年時5%→8%での対応

⑤ 食費・居住費の基準費用額・補足給付

⑥ 消費税引き上げ対応決定:0.39%

⑦ 介護人材の処遇改善「新加算の3つの取得要件」

⑧ 新処遇改善加算の創設「加算率設定の2つのポイント

 新処遇改善加算の創設「事務所内における配分ルール」

 介護職員の賃金は低い

⑪ 新処遇改善加算の「10年以上8万円」と「事務所内での配分」の議論

⑫ 介護職の離職理由は賃金だけではない

 介護給付費分会での「新しい処遇改善加算の取得要件」についての意見

 新しい処遇改善加算の「取得要件」と「加算率」

⑮ 次期2021年介護報酬改定に向けて

⑩ 特定技能(介護)は技能実習生の重要な受け皿です

 

平成30年度

「有料老人ホームなど特定施設入居者生活介護」の介護報酬改定は次のとおりです。

① 「新しい住宅セーフティネット法」が10月25日から施行されています

② そもそも特定施設入居者生活介護とは 

③ 吹田市のサービス見込量の推計について

④ 有料老人ホームなど基本報酬の引上げを抑え、医療連携に新加算

⑤ 「身体拘束廃止未実施減算」への対応

⑥ 身体拘束廃止未実施減算とは

⑦ 生活機能向上連携加算の創設

 若年性認知症入居者受入加算の創設

 口腔ケアによるQOL改善と栄養状態の管理を評価

 ショートステイ特定施設入居者生活介護の利用者数の上限見直し

⑪ 前払金の保全措置義務違反の有料老人ホームへの指導を強化

⑫ スプリンクラー設置義務の経過措置は平成30年3月31日に終了

 

「通所介護」の重要事項は次のとおり。

① ADL(日常生活動作)維持等加算の算定ポイント

 基本報酬のサービス提供時間区分の1時間ごとの見直し

③ 生活機能向上連携加算の創設のポイントと影響

 栄養スクリーニング加算創設のポイント

⑤ 「栄養改善加算」外部との連携で管理栄養士を配置した場合にも算定可能

 共生型生活介護など介護と障害福祉の両方で共生型サービスが始まっています

 通所介護の共生型サービス提供の考え方

⑧ 障害福祉サービス事業所が要介護者にサービスを提供する場合

 

「認知症対応型共同生活介護」重要事項は次のとおり

① 認知症対応型共同生活介護と医療連携体制加算の区分新設

② 退院後の再入居受け入れの評価の新設

③ 緊急ショートステイの見直し

④ 口腔衛生管理体制加算の創設

⑤ 栄養スクリーニング加算の創設

⑥ 生活機能向上連携加算のポイント

⑦ 介護職員処遇改善加算の見直しポイント

 

「介護老人保健施設」重要事項は次のとおり

① 類型が大きく見直されました。在宅復帰・在宅療養支援等指標が導入

② 介護老人保健施設の役割は在宅復帰・在宅療養支援。基本報酬体系が大幅に見直し

③ 在宅復帰率が低くても在宅復帰・在宅療養支援機能加算Ⅰを算定し「加算型」で増収

④ かかりつけ医連携薬剤調整加算の新設

⑤ 所定疾患施設療養費Ⅱの新設

 

「訪問看護」重要事項は次のとおり

① 基本報酬の見直しで要支援者向けの報酬体系を新設。リハビリ職の訪問が報酬減

② 訪問看護ステーションにおける理学療法士等による訪問の見直し

③ 中重度者対応やターミナルケア促進するため看取りや24時間対応を評価します

④ 複数名訪問加算〝複数名による訪問看護に係る加算の実施者の見直し〟

 

「居宅介護支援」重要事項は次のとおり

① 居宅介護支援は、見直されて基本報酬は約1%引き上げ

② 入院時情報連携加算(Ⅰ:月200単位、Ⅱ:月100単位)の見直し

③ ケアプラン初回作成の手間が評価された退院・退所加算の見直し

④ ターミナルケアマネジメント加算の新設

⑤ 改定の目玉 医療・介護連携を促進する観点で新設された特定事業所加算Ⅳ

⑥ 主任ケアマネジャーであることを管理者要件とする管理要件の見直し

 

「訪問介護サービス」重要事項は次のとおり

① 基本報酬の見直しは

 見守り的援助は身体介護に該当することを明確化

 新たに生活援助従事者研修課程が創設されました。

④ 生活機能向上連携加算に下位ランクの加算Ⅰを新設

⑤ 集合住宅減算はすべての建物が対象となります

⑥ 訪問回数の多いケアプランは市町村に提出し、地域ケア会議で検討を義務付け。

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

・月曜日は「開業の基礎知識~創業者のクラウド会計

・火曜日は「平成31年度介護報酬改定の重要事項」

・水曜日は「消費税」

・木曜日は「法人節税策の基礎知識

・金曜日は「相続税ついてわかりやすく!」

・土曜日は「経営者目線で考える中小企業の決算書の読み方・活かし方」

・日曜日は、テーマはきめていません

 

 

免責

ブログ記事の内容は、投稿時点での税法その他の法令に基づき記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。

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