変更の特例を紹介する前に

 

わざわざ免税事業者が課税事業者を選択する場合とは

 

免税事業者であった場合、納税義務はありません。しかし、逆に、支払った消費税が受け取った消費税よりも多い場合には、還付により戻ってくるはずの消費税が、還付を受け取ることができません。事業者にとって不利になります。

 

たとえば、建物の建設など設備投資を予定しているケースです。売上高に係る消費税額(預かった消費税)よりも、その設備投資により支払った消費税の方が多くなる場合には、消費税の還付を受けることができます。

 

こうしたケースが予想される場合は、届出書を提出して自ら課税事業者を選択する意思表示をするわけです。 

 

その手続きが「消費税課税事業者選択届出書」の提出です。

 

 

消費税課税事業者選択届出書とは(ざっくりと)

 

基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者であっても、「消費税課税事業者選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出することにより、課税事業者となることができます。

 

提出時期は

 

■選択しようとする課税期間の初日の前日までです。

■ただし、新規開業した事業者は、その開業等した課税期間の末日までにこの届出書を提出すれば、開業した日の属する課税期間から課税事業者となることができます。

 

重要な点は「提出時期は課税期間の初日の前日」という点です。

 

しかし、今回の特例では

 

税務署に申請し承認を受けることで、課税期間開始後であっても、消費税の課税事業者を選択することができます

 

ようするに、消費税の課税事業者を選択する届出等の特例とは

 

特例対象事業者は、税務署長の承認を受けることで、特定課税期間以後の課税期間につ いて、課税期間の開始後であっても、課税事業者を選択することができます 。

 

※特定課税期間とは

新型コロナウイルス感染症等の影響により事業としての収入の著しい減少があった期間内の日を含む課税期間をいいます。

 

特例の留意する点は次の2つです

 

■特例の承認を受けようとする場合、原則として、特定課税期間の確定申告期限までに、承認申請書を税務署に提出する必要があります。

■特例の対象となる事業者は、新型コロナ等の影響により、令和2年2月1日から令和3年1月31 日までの間のうち任意の1か月以上の期間の事業としての収入が、著しく減少(前年同期比概ね 50 %以上 )している事業者です。

 

具体的な事例は次のとおりです。

 

免税事業者が課税事業者を選択する場合の具体的な適用事例

 

新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年3月1日から31 日の1ヶ月間において、事業としての収入が著しく減少したため、令和2年3月期について、課税事業者を選択し、一般課税により申告を行う場合 (3 月末決算法人の場合)

 

(出所:国税庁HP)

 

 

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