木曜日は法人税の記事を掲載しています。

 

今回は

 

役員が会社から建物を借りる(社宅)家賃の適正額の計算について

 

を紹介します。

 

会社所有の建物を役員が社宅として借りる場合の適正な家賃の計算方法があります。

役員から収受する賃貸料が、通常の賃貸料よりも低い場合は問題が生じます。税務上、会社が月額賃貸料として徴収すべき適正な社宅金額の計算方法をご紹介します。

 

役員社宅の適正家賃は次のように考えていきます。

 

①豪華役員社宅に該当するかどうかの判定は240㎡超かどうか

 

家屋の床面積(公的使用に充てられる部分がある場合の部分を除く。)が240㎡を超えるものについて、住宅の取得価額、支払賃貸料の額、内外装その他の設備の状況を総合勘案して行います。ただし、床面積が240平方メートル以下でも、豪華役員社宅になるケースがあります。

豪華役員住宅に該当する場合は、それが賃貸住宅とした場合の賃貸料の額(世間相場)です。

 

②通常の賃貸料の計算

 

役員に貸与する会社の社宅の賃貸料月額は、次の算式により計算した金額となります。

 

{その年度の家屋の固定資産税の課税標準額×12%(木造家屋以外の家屋については10%)+その年度の敷地の固定資産税の課税標準額×6%}×1/12

 

③小規模住宅に係る通常の賃貸料の計算

 

貸与した家屋の床面積が132㎡(木造家屋以外の家屋については99㎡)以下であるものの通常の賃貸料の額は、次に掲げる算式により計算した金額となります。

 

その年度の家屋の固定資産税の課税標準額×0.2% + 12円 × 家屋総床面積(㎡)/3.3(㎡)+ その年度の敷地の固定資産税の課税標準額 × 0.22%

 

 

②と③に該当する場合に算式を使用する際は、次のような多くの注意事項がありますので気をつけてください。

 

一部の賃貸の場合は合理的に按分します

 

たとえば、その貸与した家屋が一棟の建物の一部である場合またはその貸与した敷地が一筆の土地の一部である場合のように、固定資産税の課税標準額がその貸与した家屋または敷地以外の部分を含めて決定されている場合

 

課税標準額(②により計算する場合にあっては、課税標準額および建物の全部の床面積)を基として求めた通常の賃貸料の額をその建物または土地の状況に応じて合理的にあん分するなどにより、その貸与した家屋または敷地に対応する通常の賃貸料の額を計算します。

 

固定資産税の課税標準額が改訂された場合

 

その改訂後の課税標準額に係る固定資産税の第1期の納期限の属する月の翌月分から、その改訂後の課税標準額を基として計算します。

 

住宅が年の中途で新築された家屋のように固定資産税の課税標準額が定められていないものである場合 

 

住宅と状況の類似する住宅に係る固定資産税の課税標準額に比準する価額を基として計算します。

 

住宅が月の中途で役員の居住の用に供されたものである場合

 

その居住の用に供された日の属する月の翌月分から、役員に対して貸与した住宅等としての通常の賃貸料の額を計算します。

(使用人から役員になった場合です。役員と使用人では賃貸料の計算が違います。)

 

公的使用に充てられる部分がある住宅の場合

 

②または③により計算した通常の賃貸料の額の70%以上に相当する金額を賃貸料とします。

公的使用とは、社宅で打ち合わせ会を催す、得意先を招待するとか、使用者の業務のために使用することをいいます。

 

単身赴任者が一部を使用しているにすぎない住宅の場合

 

次の算式により計算した金額以上の金額を家賃とします。

つまり、50㎡相当分を賃貸料としていれば適正家賃となります。

 

住宅につき②または③により計算した通常の賃貸料の額 × 50㎡/ 家屋の総床面積㎡

 

役員の賃貸料の額の合計額のプール計算は問題ありません

 

「使用者が住宅を貸与したすべての役員からその貸与した住宅の状況に応じてバランスのとれた賃貸料を徴収している場合

その徴収している賃貸料の額の合計額が、役員に貸与したすべての住宅につき、②または③の算式や上の注意事項により賃貸料を計算した通常の賃貸料の額の合計額以上であるときは、これらのすべての役員につき住宅等の貸与による経済的利益はないものとします。」

(所得税法基本通達 36-44  住宅等の貸与による経済的利益の有無の判定上のプール計算)

 

 

<参考>

所得税基本通達

36-40  役員に貸与した住宅等に係る通常の賃貸料の額の計算

36-41  小規模住宅等に係る通常の賃貸料の額の計算

36-42 通常の賃貸料の額の計算に関する細目

36-43  通常の賃貸料の額の計算の特例

36-44  住宅等の貸与による経済的利益の有無の判定上のプール計算

 

 

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する(ピーター F.ドラッカー)

Every day is a new day!

夏の1日を元気にお過ごしください。

 

 

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知っておきたい法人節税策の基礎知識」の記事は次のとおりです。

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[49] 機械装置など取得価額の全額を償却することができる即時償却【中小企業経営強化税制】

[50] 「会社が役員からお金を借りる」同族関係者間の金銭貸借の税務ルール

[51] コロナによる業績が悪化または悪化が見込まれる場合の役員給与の減額

[52] コロナにより業績が悪化し、役員給与の未払計上を検討する場合

[53] 会社の「役員借入金」は、役員(被相続人)の相続財産になります

[54] 会社に対する貸付金を、役員が債権放棄した場合

[55] 役員の未払給与を支払わないことにした場合「未払給与の免除益」の特例

[56]   役員の未払給与を支払わないことにした場合、「源泉所得税」の取扱い

[57]   災害の場合の取引先に対する売掛債権などの免除の取扱い

[58]   会社が役員から建物を借りる場合に注意したいこと

[59] 役員が会社から建物を借りる(社宅)の適正な家賃について考えます

 

 

同族会社とその役員間の税務ルール」を紹介しています。

https://www.y-itax.com/category/houjin/

あてはまる事例を参考にしてくださいね。

 

土地貸借の税務ルール

 

・「会社が、社長から土地を借りる」と税金の問題が発生します」はこちら(1/24)

・「会社が権利金を支払うケース」はこちら(1/31)

・「会社が相当の地代を支払うケース」はこちら(2/7)

・「権利金に代えて、相当の地代に満たない地代を支払うケース」はこちら(2/21)

・「無償返還に関する届出書を提出すると認定課税は行われません」はこちら(2/28)

 

土地売買の税務ルール

 

・「会社が社長から土地を買う。その時の時価をどう算定するか」はこちら(12/13)

・「会社が社長から土地を買う。社長と会社の税金はどうなりますか?」はこちら(12/20)

・「会社が、社長から低額で土地を買うと税金の問題が発生します」はこちら(12/27)

・「会社が、社長から高額で土地を買うと…」はこちら(1/3)

・「社長が、会社から低い価額で土地を買うと…」はこちら(1/10)

・「社長が、会社から時価より高い価額で土地を買うと…」とはこちら(1/17)

 

建物貸借の税務ルール

 

・「会社が社長から建物を借りる」はこちら(10/11)

・「会社が社長から建物を借りる、社長の税金」はこちら(10/18)

・「社長が会社から建物を借りる、家賃のルール」はこちら(10/25)

・「社長が会社から建物を借りる、低額家賃の場合」はこちら(11/1)

 

 金銭貸借の税務ルール

 

・「会社が社長からお金を借りる」はこちら(11/8)

・「会社が社長からお金を借りる、高金利の場合」はこちら(11/15)

・「会社が社長からお金を借りる、無利息の場合」はこちら(11/22)

・「社長が会社からお金を借りる」はこちら(11/29)

・「社長が会社からお金を借りる、無利息の場合」はこちら(12/6)

 

ブログは曜日により、次のようにテーマを決めて書いています。

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